【トヨタホームの平屋】価格や間取りを実例も交えて紹介
誰もが知る自動車メーカー「TOYOTA」のグループに属し、自動車製造技術を活かして地震に強い家づくりに力を入れているトヨタホーム。
そんなトヨタホームの平屋の特徴や参考間取り、価格などを実例を交えて紹介すると共に、標準での主な仕様も確認していきたいと思います。
トヨタホームの平屋の参考間取り
トヨタホームの平屋住宅は基本的に自由設計なのでご紹介する間取りはあくまで一例としてご覧下さい。
開放感あふれるリビングダイニングのある平屋
平屋の大きな屋根を利用して設置した太陽光パネルは屋根材一体型を採用。パネルにより外観が損なわれる心配もありません。
勾配天井を利用し天井高を確保+床の高さを揃えたデッキを備え、縦・横に空間がより広がり開放的なリビングダイニングに。
またセカンドリビングとしても利用できるスキップフロアや広々としたロフトも備えられており収納力も豊富で暮らしやすい間取りです。
間取り | 2LDK |
延床面積 | 123.77㎡(37.4坪) |
中心に配置されたLDKに自然と家族が集まる平屋
家族間でのコミュニケーションを重視して、家の中央にLDKを配置。LDKの両サイドにアウトドアダイニングやオープンテラスを作り、採光も通風も十分に確保されています。
LDKから繋がるスタディスペースには間仕切りを設けず、キッチンからも見通せる作りで安心感もあり、子供達に声かけもしやすい仕様に。
玄関横大き目のシューズインクローゼットやキッチン横パントリー、固定式階段を付けた6.4帖ある小屋裏収納など収納力も考えられた間取りです。
間取り | 3LDK |
延床面積 | 121.82㎡(36.85坪) |
グランドピアノも置けるゆったりとしたLDKのある平屋
ピアノスペースも設けられた27畳を超えるLDKは、アウトドダイニングを大開口窓で繋ぎ開放感抜群の空間となっています。
浴室・洗面室・キッチン・ランドリースペースが一直線に並べられて配置しています。また回遊動線も取り入れられており家事効率の良い間取りです。
収納スペースとしては勿論、子供部屋や趣味の部屋としてなど13畳を超える小屋裏収納も備えてあります。
間取り | 2LDK |
延床面積 | 108.25㎡(32.75坪) |
木の香りに包まれた平屋住宅
ブラウン系の大判タイルと、ダークカラー系の細割タイルでコントラストを付けたモダンな雰囲気のする外観です。
和室とフラットに繋がるLDKは自然素材をふんだんに使用し、木の香りに包まれる癒しの空間に。
玄関ホール、和室、主寝室の向かいには中庭を作り、空間の広がりや採光の改善に一役買っています。
間取り | 4LDK |
延床面積 | 129.28㎡(39.1坪) |
敷地面積 | 481.12㎡(145.5坪) |
洋風テイストを取り入れた開放感のある平屋
海外赴任を終え帰国した施主さんの希望で、ベージュ×レンガ風の外壁でかわいらしい洋風モダンな外観に。内装もTV背面のレンガ風のクロスやシーリングファン、インテリアのデザイン等で洋テイストを取り入れています。
また海外で住んでいた時に全館空調は当たり前だった為、全館空調も導入し開放的でありながらも快適な住環境になっています。
トイレは玄関横に1つ、そして主寝室の横にも1つ配置をし、シニア夫婦二人暮らしに適した暮らしやすくシンプルな間取りになっています。
間取り | 2LDK |
延床面積 | 113.85㎡(34.4坪) |
敷地面積 | 295.03㎡(89.2坪) |
インナーガレージのあるおしゃれな平屋
レンガ調のインナーガレージが目をひくおしゃれな外観です。ガレージは玄関に繋がっており、雨の日でも濡れずに乗り降りが楽に。リビングの螺旋階段も良い味を出しています。
家族が長い時間を過ごす場所だからリビングは出来るだけ広く確保。その為に各居室は最小限に抑えてあります。
独立型のアイランドキッチンや壁一面を使ったリビング収納、室内干しも出来るように洗面室に吊り下げポールを設置したり生活のしやすさも工夫された間取り設計です。
間取り | 2LDK |
延床面積 | 114.92㎡(34.7坪) |
敷地面積 | 206.04㎡(62.3坪) |
トヨタホームの平屋用の商品
トヨタホームの注文住宅で取り扱いのある商品はユニット工法で建てられる「シンセシリーズ」、鉄骨軸組工法で建てられる「エスパシオシリーズ」があります。
シリーズ毎に様々なライフスタイルに対応出来るように複数のスタイルを取り扱っており、平屋の場合はシンセシリーズの「シンセ スマートステージプラス(平屋)」と「シンセ・ピアーナ 理想の平屋」という商品があります。
「シンセ スマートステージプラス(平屋)」の特徴
元々トヨタホームの主力商品であった「シンセシリーズ」に新たな空間提案をプラスした商品が「シンセ スマートステージプラス」です。
大きな特徴は以下の3点です。
◦立体設計
◦快適空間
◦新しい生活様式
◦立体設計
ワンフロアで生活が簡潔する平屋住宅は縦の空間を有効活用する事で、空間がより広く感じられ開放的になり、より生活もしやすい平屋暮らしを実現出来ます。
トヨタホームでは、縦の空間を上手に活用する為にユニット同士を梁を追加して組み合わせる「ワイズジョイントS工法」を開発し、設計の自由度をさらに高めました。
「ワイズジョイントS工法」により、スキップフロアによる1.5階やスキップフロア下の空間を利用したマルチ収納、広いスペースも確保可能なロフト収納など立体設計を可能としています。
空間拡張と敷地対応力が大幅に向上した事で限られた床面積をより広く、有効的に使う事が出来ます。
◦快適空間
オリジナル全館空調システム「スマート・エアーズプラス」によって一年を通じて家中が快適な温度に保たれます。ヒートショックリスクの軽減にも役立ちます。
また天井埋込型ナノイーX発生機「エアイーX」により嫌な臭いやカビ・花粉・PM2.5、ウイルスやアレル物質の働きも抑制してくれます。
◦新しい生活様式
新しい生活様式に合わせて、手を触れやすいドアや手すりにトヨタホームオリジナルの抗菌·抗ウイルスコーティングを施し住まいをより衛生的に保ってくれます。
テレワークも増えた事から、趣味の部屋を兼ねたホームオフィスを取り入れた間取り設計も構築。
また災害時に備えて、停電時でもHV・PHVなどの車内アクセサリーコンセントからケーブル1本で住宅へ電力供給できるシステム「クルマde給電」も搭載しています。
「シンセ・ピアーナ 理想の平屋」の特徴
「シンセ スマートステージプラス」も「シンセ・ピアーナ 理想の平屋」も同じシンセシリーズなのに重複する特徴も多いですが、「シンセ・ピアーナ 理想の平屋」オリジナルの特徴は主に2点です。
◦ZEH
◦上質なデザイン
◦ZEH
「シンセ・ピアーナ 理想の平屋」は「スマート&ウェルネスを実現する平屋」をコンセプトに開発された商品で、太陽光発電システム+HEM+高い断熱性能で標準仕様でZEHを実現する平屋住宅です。
快適な空気環境を実現するオリジナル空調システム「スマート・エアーズ」も装備しています。
◦上質なデザイン
日本家屋の伝統的な佇まいをスマートにアレンジした美しいフォルムが特徴的で、大きい切妻屋根と深い軒下を組み合わせ重厚感・高級感のある外観デザインや、天井高を20cm高くできるオプションや四季の変化を肌で感じられる庭の配置。
天然木ならではの質感を生かしたフローリングで仕上げた上質なインテリアなど床材をはじめ、ドア・タイル等も上質なアイテムを厳選して用意されています。
立体設計や快適空間も取り入れていますので、イメージ的には「シンセ スマートステージプラス(平屋)」の上位モデルでまさに"理想の平屋"と呼べる商品です。
トヨタホーム平屋の間取りの特徴(総評)
平屋用の2商品でも触れたように、縦空間の有効活用がとても上手です。
限られた敷地に建てる平屋の場合は設計によっては生活が窮屈に感じられる事もあったり、収納スペース不足で不便を強いられたりする事があります。
ただ、トヨタホームの平屋は縦の空間活用が上手いのでコンパクトな敷地でも窮屈に感じられる事が少なく、また小屋裏収納などで収納力の問題も解決してくれます。
また、縦の空間だけでなくリビングとフラットに繋がるデッキや敢えて間仕切りを設けないリビングに隣接する和室やスタディスペースなど、横の空間を繋げるのも上手いので空間がより広く感じられます。
その為、狭い敷地に建てる都市型の平屋住宅にもおすすめなハウスメーカーです。
更に、鉄骨造の強固な躯体によって柱がいらない空間を広く作れるので大空間リビングや大開口の大窓、車2台分の開口のあるインナーガレージなど、広い敷地に建てる場合にはその平屋に適した提案を行ってくれるので、多くの方が比較検討の候補に入れておきたいハウスメーカーかなと思います。
家づくりで後悔される方に共通しているのが「住宅メーカー同士の比較・検討不足」です。
◦CMでよく見かけたし知名度もある会社だから決めた。
◦「○○○工務店は良かったよ」等、親戚・友人が言っていたので同じ会社に依頼した。
◦いきなり訪れた住宅展示場で行った会社が魅力的で営業もイイ人だったので決めた。etc..
あまり候補をあげずに、ほぼ直観で決められた方は往々にして「もっと慎重に選べば良かった…」と後悔します。
そうならない為に、時間的な余裕を持って6社以上は候補をあげて比較・検討をおこないましょう。
トヨタホームの平屋の参考価格
トヨタホームで平屋を建てた時の参考価格(本体価格および総額)は幾ら位になるのかを確認していきたいと思います。
総額は「本体価格」+「付帯工事費用」+「諸費用」
注文住宅でかかる費用は大きく分けて「本体価格(本体工事費用)」+「付帯工事費用(別途工事費用)」+「諸費用」の3種類に分けられます。
・本体価格(本体工事費用)・・・家そのものを作る為の工事費用
・付帯工事費用(別途工事費用)・・・建物本体以外の全ての工事にかかる費用
・諸費用・・・住宅ローン借入費用、登記費用、各種保険料、引越し費用、家具・家電費用etc
総額に対する内訳は「本体価格」が約70~80%、「付帯工事費用」が約15~20%、「諸費用」が約5~10%位が一般的です。
そしてトヨタホームの坪単価は70万円~90万円位が平均値となります。
以上の事を踏まえて、坪数毎でのトヨタホームの平屋の本体価格と総額を見ていきたいと思います。
◦トヨタホームで平屋を建てる時のおおよその価格
坪数 | 本体価格 | 総額 |
---|---|---|
20坪(66.1㎡) | 1,400万円~1,800万円 | 1,867万円~2,400万円 |
25坪(82.6㎡) | 1,750万円~2,250万円 | 2,333万円~3,000万円 |
30坪(99.2㎡) | 2,100万円~2,700万円 | 2,800万円~3,600万円 |
35坪(115.7㎡) | 2,450万円~3,150万円 | 3,267万円~4,200万円 |
40坪(132.2㎡) | 2,800万円~3,600万円 | 3,733万円~4,800万円 |
45坪(148.8㎡) | 3,150万円~4,050万円 | 4,200万円~5,400万円 |
50坪(165.3㎡) | 3,500万円~4,500万円 | 4,667万円~6,000万円 |
トヨタホームと比較したい平屋も得意なHM
トヨタホームの平屋を検討されている方が一緒に比較しておきたいHM(ハウスメーカー)は、同じ位の価格帯で勝負しており、平屋の実績・ノウハウが豊富で平屋を得意としている以下のハウスメーカーです。
価格面以外にも標準仕様での性能や設備のグレード、保証内容やデザイン面なども比較してみましょう。
◦積水ハウス
確かな「技術力」と「施工力」で高い性能と間取り自由度があり、邸別自由設計を重視し、土地の環境や家族構成、ライフスタイルに合わせて住宅を提案してくれます。
鉄骨ではイズ・ステージ、イズ・ロイエ、平屋の季、木造(シャーウッド)では、グラヴィス ステージ、里楽などが平屋住宅で人気です。
本体価格 | – |
坪単価 | – |
工法 | その他 |
詳細 | 積水ハウスの平屋カタログ |
◦ダイワハウス
鉄骨だけでなく、木造においても高耐震技術など様々な対策で「強い家づくり」が特徴のハウスメーカーです。
「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の天井高や、大開口・大空間が可能という特長を最大限に活かした開放的で災害に強い平屋づくりを得意としています。
本体価格 | 2,800万円~ (延床面積35坪の場合) |
坪単価 | 80.0万円~150.0万円 |
工法 | 鉄骨系プレハブ工法 |
詳細 | ダイワハウスの平屋カタログ |
◦パナソニックホームズ
プレハブ工法による鉄骨系、重量鉄骨造、さらに木造の家づくりも行う大手ハウスメーカーです。高品質なパナソニック製の住宅設備が標準仕様となっています。
深い軒と大開口がつくる自然との一体感、勾配天井を活かし上にのびやかなLDKや、スキップスタイルで家族とのつながりも大切にしながらひとりの時間も充実した間取りなど、自然を感じつつ家族の絆を育んでいく平屋づくりを得意としています。
本体価格 | – |
坪単価 | – |
工法 | 鉄骨系プレハブ工法 |
詳細 | パナソニック ホームズの平屋カタログ |
◦セキスイハイム
部屋単位で工場でつくり、現場へ運び組み立てるユニット工法が特徴的な鉄骨系も木質系も取り扱うハウスメーカーです。住まいの80%を工場で仕上げるので品質が安定しており、現場作業の期間を短縮出来ます。
平屋の心地よさに新しい生活様式をプラスした「ステイ&ワークモデル」や、おうち時間をペットと楽しく過ごせる「ステイ&ワークモデル with PETS」、子育て世帯向け「そだての家」、他にも「楽の家」や「1.5階の平屋」「2×6の平屋」など人気の平屋プランを多く揃えています。
本体価格 | 2,450万円〜 (延床面積35坪の場合) |
坪単価 | 70.0万円~180.0万円 |
工法 | ユニット工法 |
詳細 | セキスイハイムの平屋カタログ |
トヨタホーム平屋の構造や耐震性能等
トヨタホーム平屋の構造・工法や基礎、耐震性能などを確認していきたいと思います。
ちなみにトヨタホームではシンセシリーズは「ユニット工法」エスパシオシリーズは「鉄骨軸組工法」で建てられます。
◦ユニット工法(シンセシリーズで採用)
◦鉄骨軸組工法(エスパシオシリーズで採用)
ユニット工法
シンセシリーズでは柱や梁を溶接とボルトで剛接合を行う鉄骨ラーメン構造の住まいを約85%まで工場で仕上げるユニット工法を採用しています。
鉄骨ラーメン構造は耐震性や耐久性が高く高層ビルにも採用される構造です。また、ユニット工法は一つの建物をいくつかの「ユニット」に分けたものを工場で作り現場で組み立てる工法です。
機械加工により品質が安定している事、現場では組み立て作業のみとなるので工期が短い事、大空間が作りやすいなどのメリットがあります。
◦パワースケルトン
鉄骨ラーメン構造に使われる柱の太さは業界でもトップクラスの125ミリ角を使用しています。もっとも多く使われる3.2ミリ厚の鉄骨の場合、1本の柱で178.4KNの重量を支える事が出来ます。
更にそれをボックス化する事で強度は261.8KNとなり約1.5倍の強さが実現します。
また、構造体の中でも力が集中しやすい接合部には変形を防止するための「変形防止プレート(ダイアフラム)」を内蔵しており、内蔵しない場合に比べて約35倍の強さとなります。
こうした強固なユニットを使用して作られる鉄骨ラーメン構造をさらに強化した構造体を「パワースケルトン」と呼んでいます。
パワースケルトンにより耐震性を確保したまま、広々とした大空間や大きな窓の設置などを実現しています。
◦制振装置「T4システム」
地震に強い強靭な構造体「パワースケルトン」に、独自の制震装置「T4システム」を組み合わせた躯体で地震から家を守ります。
「T4システム」はユニットの上下梁間に設置したフレームに「減衰装置」を配置した形を基本構成としており、地震時には水平方向のエネルギーを回転運動に変えて建物の揺れを抑制します。
揺れを減少する事で室内のクロスの割れや外装の損傷を軽減する事が可能です。
鉄骨軸組工法(EST工法)
ユニット工法では、大きなユニットを現場まで運び入れる必要があるので狭小地など敷地によっては施工出来ない場合もありますが、そんな時には鉄骨軸組工法を独自に進化させたEST工法が採用されます。
一般的な鉄骨軸組工法では耐力壁にブレース(筋交い)を使いますが、EST工法ではジグザグ状に斜め材を入れます。これをラチス梁やラチス柱と呼びます。
またユニット工法との違いとして、鉄骨軸組工法(EST工法)は現場で組み立てを行います。ユニット工法のように箱型を組み合わせて作る訳ではないので間取りの自由度はEST工法の方が優れています。
より自由度の高いプランニングが可能なので、こだわりの間取りなどがある方はこちらの工法があっています。
基礎
トヨタホームでは標準仕様で布基礎が採用されています。
布基礎はベタ基礎よりも根入れ深さがある事や、底盤の厚みがある事でより荷重に耐えられます。その為、木造よりも建物の重みがある鉄骨では布基礎が採用される事が殆どです。
トヨタホームの基礎は、建築基準法で定められた立ち上がり幅12cm以上を優に超える17cmを確保しています。この厚みにより鉄骨の構造躯体を足元からしっかり支えてくれます。
耐震性能
ユニット工法でも鉄骨軸組工法(EST工法)でもトヨタホームの家は標準仕様で耐震等級3の基準値を大きくクリアしています。
また備え付けの収納には、地震などの揺れで扉が勝手に開かないようにする金具「耐震ラッチ」が付いています。これにより収納物の飛散防止や避難ルートの確保にも役に立ちます。
トヨタホーム平屋の断熱性能や保証・アフターサービス等
トヨタホームの断熱工法や断熱性能、また換気システムや保証・アフターサービスなども確認していきます。
断熱工法
トヨタホームでは構造によって断熱工法や使用する断熱材も若干異なります。
ユニット工法では断熱材を内側に入れる充填断熱を採用し、EST工法では壁は外張り断熱、床・天井は充填断熱を採用しています。
ユニット工法 | 断熱材 |
---|---|
外壁 | グラスウール16k(100mm) 熱橋部には硬質ウレタンフォーム |
天井 | グラスウール16k(210mm) |
床下 | 硬質ウレタンフォーム(35mm) |
EST工法 | 断熱材 |
---|---|
外壁 | 硬質ウレタンフォーム(65mm) |
天井 | グラスウール16k(210mm) |
床下 | 硬質ウレタンフォーム(35mm) |
◦窓の断熱性能
窓の仕様は標準でLow-E複層ガラス(アルゴンガス入り)+アルミ樹脂複合サッシが採用されています。
窓に貼られたLow-E膜(特殊金属膜)により日射熱を大幅に減少してくれます。
断熱性能
トヨタホームの断熱性能は、公式HPにユニット工法のシンセシリーズはZEH基準をクリア可能と書かれています。EST工法のエスパシオシリーズでは「等級4」の基準をクリアしていると書かれています。
◦断熱等級と基準となるUA値
等級/地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
断熱等級7 (HEAT20 G3基準相当) | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.23 | 0.23 | 0.26 | 0.26 |
断熱等級6 (HEAT20 G2基準相当) | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 |
断熱等級5 (ZEH基準相当) | 0.4 | 0.4 | 0.5 | 0.6 | 0.6 | 0.6 | 0.6 |
断熱等級4 (H28年 改正省エネ基準) | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
つまりシンセシリーズではUA値0.6を、エスパシオシリーズではUA値0.75を満たす位の断熱性能だと思われます。ただ、使われている断熱材やその厚み、施工方法などを見比べるとあまり差が出ないような気がします。
またシンセシリーズの方はZEH基準を"クリア可能"という書き方も気になるので、標準仕様では等級4は満たすが等級5は必ずしも満たす訳ではない位の断熱性能かなと思われるので、トヨタホームの標準仕様での断熱性能はUA値0.6~0.75位と予想します。
(※4地域の場合)
標準仕様での断熱性能はやや物足りないので、断熱性能を上げたい時にはオプション扱いとなりますが基礎断熱(高性能グラスウール16K+硬質ウレタンフォーム)を追加可能です。
また窓の仕様も樹脂スペーサーが加わったトリプルガラスを採用する事も出来るので断熱性能が気になる方はオプションも検討しておきましょう。
換気システム
換気システムには標準で熱交換換気システムの「ピュア24セントラル」が採用されています。熱交換率は82%です。
(熱交換率とは、吸排気でどれだけ熱を回収出来るかを表した値でパーセンテージが高い程換気による熱ロスを抑える事が出来ます。
熱交換率82%であれば外気が0℃、室温が20℃だった場合、給気が16℃となります。)
ピュア24セントラルには高性能なHEPAフィルターを内蔵していますので花粉や黄砂だけでなく、PM2.5、PM0.5など目に見えない微小粒子までキャッチし外気の汚れを取り込まないようになっています。
◦全館空調システム「スマート・エアーズプラス」
選ぶ商品や地域、また契約のタイミングなどによっては全館空調システム「スマート・エアーズ」が標準仕様の場合もあります。
全館空調「スマート・エアーズ」を簡単に説明すると、換気システムの「ピュア24セントラル」にエアコン機能を追加して家全体の換気も空調も自動で行うシステムの事です。
全館空調の1番のメリットは1年と通じて、玄関や脱衣所など家中の温度差を無くしてくれて快適な室温に保ってくれる事です。
夏場、クーラーをつけていない部屋にいくとムワッとす不快な感じや冬場、朝起きて廊下に出るとヒヤッとするような事が軽減され温度ストレスの少ない快適な家になります。
また各部屋に必要なのはフラットな吹き出し口だけです。エアコンの設置が必要ないので室内がスッキリとします。室外機も平屋であれば1台で済むので家の外もスッキリします。
保証・アフターサポート
トヨタホームで建てる鉄骨造の住宅、構造耐力上主要な部分は初期保証40年、雨水侵入を防止する部分は初期保証30年となっています。
初期保証が切れるタイミングで有償のメンテナンスを行う事で保証を10年間延長する事が可能で、以降10年毎に有償メンテナンスを行う事で最長60年まで保証の延長が可能となっています。
キッチン、浴室、トイレなど水回りの設備や空調設備など、新築時にトヨタホーム販売店を通して購入した設備であれば最長10年間の保証もついています。
これまで10年だった住宅設備保証に関して、6万6千円を支払う事で保証期間を最大15年まで延長できるサービスを開始する事が発表されました。
6万6千円のお支払いで保証を5年間延長出来、設備毎に最大10万円分まで無料で修理を行ってくれます。異なる対象機器でも複数回使用可能な保証となっています。
また、定期点検は引渡し時、2か月目、11ヵ月目、23ヵ月目、5年目、以降5年毎に35年目まで無料で行われます。以降は保証の延長に合わせて有償メンテナンスを行う事で点検期間も延長となります。
点検プログラムは60年目以降も5年毎で有料とはなりますが家がある限りは生涯にかけて行ってくれます。
耐震性能や断熱性能(UA値)気密性能(C値)など住宅性能を比較する時は必ずカタログスペックで比較を行いましょう。
HPには具体的な数字が載っていない事や、まとめサイトの情報が古くなっている事、地域やタイミングで標準仕様が変わる事等があるので最終的には最新カタログを参考に比較を行いましょう。
トヨタホームで平屋を建てるメリット・デメリット(注意点)
トヨタホームで平屋を建てる際のメリット&デメリット(注意点)をいくつか紹介しておきます。
メリット
◦地震はもとより災害に強い家が建つ
鉄骨による耐震構造+制震措置で耐震等級は余裕で最高等級の3を満たしています。しかも平屋住宅は2階建てに比べて元々構造的に安定しやすいです。
そこにトヨタホームの技術力が組み合わさる事でより屈強な平屋を建てる事が出来ます。
また防耐火性外壁や高い防水性能により火災や豪雨に対しても強く、万が一の停電時にはクルマde給電なども備えているので災害に対して強い家が建てられます。
◦TOYOTAブランドの安心感と安定した品質
世界の「TOYOTA」のグループというだけで安心感があります。大手ならではの安定した経営基盤、TOYOTAの車づくりで培った技術を活かした家づくりなど安心して任せられます。
また職人の技と先進テクノロジーを最大限に活かす事の出来る工場によって住まい全体の約85%を生産します。自動車の生産技術を活かした精度の高い工場での生産によって安定した品質で建てる事が出来ます。
◦工期が短い
平屋の場合はユニット工法で建てられるので工期が短いです。工期が短いと天候などの影響を受けづらく、引渡しの時期も早くなるので賃貸に住まれている場合は家賃を1~2ヶ月程度抑える事が出来ます。
◦大空間・大開口窓で開放感あふれる平屋に出来る
鉄骨造は柱を少なくしても耐震性能を確保する事が出来るので、大空間や大開口窓などを得意としています。
平屋と相性の良いデッキを大開口窓で繋ぎ、柱の無い大空間のリビングなど開放的でゆとりのある平屋を建てやすいです。
◦保証・アフターサポートの充実
構造部分の初期保証は40年、雨水侵入を防止する部分の初期保証は30年と業界でもトップクラスの期間です。また定期点検プログラムでは生涯点検もあります。
設備に関しても、トヨタホーム販売店を通して購入した設備という条件はありますが、それぞれ各設備10年の保証が付いているなど全体的に保証制度が手厚い方です。
デメリット(注意点)
◦安くはない
展示場の維持費や人件費、広告費などがかかる大手である事や、鉄骨造である事などが主な原因でハウスメーカーの中でも価格は決して安い方ではありません。
ただ、同じ大手×鉄骨を取り扱うハウスメーカーと比べたら同じ位か少し安い位の価格帯です。何と比較するかによって変わってきますが、注文住宅で建てる平均的な坪単価と比べると安くはありません。
◦間取りの自由度に制限がある
鉄骨ユニット工法は大空間や大開口などは得意ですが、あくまでユニット単位で家づくりを行っていくので間取りの自由度という意味では制限があります。
ユニットを組まない鉄骨軸組工法の方が間取りの自由度は高いです。
◦断熱・気密性能は木造に劣る
鉄骨の特徴(熱伝導率が高い事や気密施工が難しい事)によって断熱・気密性能は木造と比べると鉄骨造はやや不利です。
同じ価格であった場合、木造の方が圧倒的に高い断熱性能を目指す事が出来ます。その為、断熱・気密性能にこだわりたい方は木造の方が良いです。
◦対応やサービスは地域によってバラつきがある
トヨタホームは元々自動車で独自の販売網を持っている為、住宅の販売方法に関してもディーラー制(代理店)を採用しています。つまり地域毎に独立採算制の別会社となっています。
例えばトヨタ自動車のお膝元愛知県ではトヨタホーム愛知とトヨタホーム名古屋がありますが別々の会社です。
その為、キャンペーンや割引など地域によって差が出ます。ある地域では標準で付けられても他の地域ではオプション費用が発生する等もあります。
営業マンの社員教育も販売会社毎なので対応力についてもバラつきが出る事があります。
まとめ
トヨタホームの平屋の参考になる間取りや価格を実例を交え紹介すると共に、標準仕様での性能などもチェックしてきましたが如何だったでしょうか。
トヨタホームは屈強な構造躯体で災害に強い家が建てられ、大空間・大開口窓や縦・横の空間の使い方も上手いので実際の床面積よりも広く感じられ開放感もある平屋づくりを得意としています。
その為、多くの方に選ばれていますが注文住宅では一人一人の条件や好み、理想が異なるのでトヨタホームが合わないという方も当然います。
「良い!」と思っていても、他と比較してみると「やっぱ、そうでもない」という事はよくあるので、これから家づくりを行う方はまずは複数候補をあげてじっくり見比べるようにしましょう。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
家づくり計画を進める時は「住宅会社の人でない、中立の立場にいる家づくりの専門家」に相談をするのが失敗しないコツです。
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