タマホーム「笑顔の家」の価格や坪単価、標準仕様をチェック
価格以上の品質でコスパの良い家を建てるタマホームから新商品「笑顔の家」が2023年4月1日より販売を開始しました。
笑顔の家の最大の特徴は、全ハウスメーカーの中でもトップクラスの断熱性能、そして価格とのバランスの良さです。
これから家づくりを行う多くの方にとって、検討候補の1つとして考慮すべき商品だと思いましたので「笑顔の家」の特徴や標準仕様での性能、価格や坪単価などもご紹介していきたいと思います。
タマホーム「笑顔の家」の特徴や標準仕様での設備、性能
タマホームの新商品「笑顔の家」の特徴や標準仕様での設備、性能などをご紹介していきます。
笑顔の家の断熱性能
笑顔の家の最大の特徴は高断熱仕様であるという事です。
断熱性能を示すUA値は0.23W/(㎡・k)です。
この数値がどれだけ凄いのかと言うと、「家は、性能。」のキャッチコピーで性能の高さが業界でもトップクラスの一条工務店の主力商品「i-smart」のUA値が0.25W/(㎡・k)です。
試算プランによるUA値では一条工務店の「i-smart」を上回る断熱性能となっています。
ちなみにタマホームのベストセラー商品「大安心の家」のUA値は0.55、北海道の寒冷地に対応した高断熱仕様の住宅「大地の家」のUA値は0.37です。
笑顔の家は既存のタマホームの商品と比べても圧倒的に断熱性能が高くなっています。
UA値0.23W/(㎡・k)は現時点(2023年4月時点)では、ハウスメーカーが建てる住宅の中でも最上位の断熱性能です。
断熱等性能等級は最高位の7.HEAT20 G3水準を確保
断熱等性能等級とは品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)で規定された省エネ性能を表す等級の事です。
この等級はUA値を基準に定められています。
◦断熱等性能等級と基準となるUA値
等級/地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
断熱等級7 (HEAT20 G3基準相当) | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.23 | 0.23 | 0.26 | 0.26 |
断熱等級6 (HEAT20 G2基準相当) | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 |
断熱等級5 (ZEH基準相当) | 0.4 | 0.4 | 0.5 | 0.6 | 0.6 | 0.6 | 0.6 |
断熱等級4 (H28年 改正省エネ基準) | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
断熱等級3 (H4年 新省エネ基準) | 0.6 | 0.6 | 1.1 | 1.3 | 1.6 | 1.6 | 1.9 |
断熱等級2 (S55年 旧省エネ基準) | 0.8 | 0.8 | 1.3 | 1.5 | 1.7 | 1.7 | – |
笑顔の家はUA値0.23なので断熱等級は最高等級の7、4,5,6,7地域でのHEAT20 G3基準を満たしています。
主に北海道や青森などの寒冷地が対象となる地域区分1,2,3ではHEAT20 G2レベルとなります。
高断熱仕様の標準設備
◦全熱交換型換気システム
笑顔の家の換気システムは第一種換気(全熱交換型)システムを採用しています。
換気を行う際に、給気と排気で熱交換を行い室温に近づけてから各部屋へ運ばれるので換気による熱ロスを軽減してくれます。
大安心の家も第一種換気システムを採用していますが、6地域の場合は1階と2階で分かれてそれぞれが稼働しています。寒冷地などでは笑顔の家と同様に1台で行われる仕様です。
吸気と排気の為の穴が増える事になるので1台で賄えるなら1台の方が断熱・気密も確保しやすくなります。
◦外壁ダブル断熱
室内側には105mmの高性能グラスウールの充填断熱、室外側にはポリスチレンフォームを使った断熱材75mmが施工されており、外張断熱と内側断熱の2つを組み合わせたダブル断熱となっています。
ちなみに「大安心の家」は内断熱だけの断熱施工です。
◦基礎ダブル断熱
床下の断熱には、床のすぐ下に断熱材を敷き詰める「床断熱」と、建物の基礎コンクリート自体を断熱材で覆う「基礎断熱」があります。
笑顔の家では基礎の立ち上がり部分の外側と、更に内側にも断熱材が施工されており「基礎ダブル断熱」が採用されています。
ちなみに大安心の家は「床断熱」です。
◦メリット
・家をすっぽり包み込むような断熱施工なので床下も室内と同程度の温熱環境に出来て、断熱性能を高められる。
・すっぽり包み込む事で気密性の確保もしやすい
・床下の配管の凍結防止になる
・床下を有効利用できる
◦デメリット
・気密性が高い為、コンクリートが乾くまでカビや結露の発生リスクが高くなる
・シロアリが断熱材の中を通って柱などに到達するリスクがある
・床下浸水時に自然の排水や乾燥ができないので床暖房よりも処理が大変
◦メリット
・長く普及している施工法なので対応可能な会社が多く、安定した品質の期待が出来る。
・通気性が良いので湿気の滞留やカビの発生リスクが低くなる
◦デメリット
・断熱材の厚みに限界があり、断熱性能に上限がある
・構造部材を避けての複雑な施工となるので気密性の確保が難しい。
・床下の空間利用ができない
◦樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラス
笑顔の家は標準仕様で、断熱性能の高い樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラスを採用しています。
ちなみに大安心の家はアルミ樹脂複合サッシ+Low-Eペアガラスです。
◦高断熱玄関ドア
断熱性能の高い(熱貫流率(U値)が低い)高断熱の玄関ドアが標準仕様でついてきます。
ちなみに大安心の家でもYKKapかLIXILから選択可能ですが、標準仕様で選べる玄関ドアの断熱性能は笑顔の家の方が優れたドアとなっています。
笑顔の家の気密性能
気密性能(C値)は実測値の為、1棟ごとに数値は異なります。タマホームでは、「極端な施工の差が出ないように厳しい施工原則を設けていますが1棟ごとに数値が変わるため会社として大々的な告知等をしない方針」のようです。
その為、C値はあくまで推測ですが
笑顔の家は気密施工等が終わった段階と完成時の2回気密測定を行うようです。
気密施工が終わったタイミングで行うのは、C値が悪かった時に手直しをするのが完成後よりも楽だからです。つまり中間測定でのC値が悪ければ手直ししてくれると思います。
気密測定を行う自信と、手直し可能な段階で1回目を行う事、また、ダブル断熱と基礎断熱という気密性を確保しやすい工法である事
それと、笑顔の家ではないですがタマホームで建てた施主さんが気密測定を行った結果をブログに掲載しており、その時のC値が0.5(c㎡/㎡)だった事なども踏まえると
笑顔の家の気密性能C値は0.5~0.8(c㎡/㎡)位がアベレージになるのではないかなと思います。
参照ブログ:322619-2020のブログ
笑顔の家の耐震性能
笑顔の家の耐震性能は耐震等級3(最高等級)です。
壁倍率5倍の国土交通大臣認定を取得した、タマホームオリジナルの制震ダンパーを採用しており、地震の際の振動エネルギーを消費・吸収し建物の変形を抑えてくれます。
高い耐震性に高い制震性を加えた地震対策が標準仕様となっています。
笑顔の家の外壁材
外壁材にはニチハの外壁材「フュージェプレミアム 16mm厚品」が採用されています。
フュージェプレミアムは「プラチナコート30」と呼ばれる高耐候塗料を施しており長期間に渡って美しい外観を維持しメンテナンスコストを抑えてくれます。
使用されるシーリングも一般のシーリング材に比べ耐候性と耐久性が高く、30年間変色クラックが無く柔軟性や接着性を維持します。
その他の標準仕様の設備
◦太陽光発電パネル(4.98kw)
省エネ性能の高い高断熱住宅との相性が良い太陽光発電が標準仕様で付いてきます。生み出した電力を自宅で消費したり、売電したりする事で電気代を抑える事が期待出来ます。
◦逆流抑止マス
ゲリラ豪雨などで短時間に強い雨が降るとトイレから水が逆流したりする事がありますが、逆流抑止マスを採用する事で逆止弁が逆流してきた下水を抑止し、圧力開放フタにより空気を開放することで噴き出しを抑制し、下水の逆流に備えることができます。
◦水抜き栓
基礎断熱のデメリットの1つに床下浸水時に排水が難しいので後処理が大変というのがありますが、水抜き栓を採用する事で万が一基礎内に水が侵入した場合にも水抜きが容易に行えます。
◦防災陶器瓦
高い耐候性・耐久性を発揮してメンテナンスにも優れた陶器瓦を採用しています。また、アーム部(突起部)をロック部(くぼみ)に組み込ませるアーム方式がとられており地震や強風による瓦のズレや飛散、落下を防ぎます。
◦安全合わせガラス
板ガラスの間に合成樹脂の中間膜を挟んだ割れにくい安全合わせガラスを採用しています。割れた場合にも破片が飛び散らないので安心で被害を最小限に抑える事が出来ます。
◦笑顔の家の標準設備&性能まとめ
構造 | 木造在来軸組工法 |
プラン | 自由設計 |
耐震性 | 耐震等級3+制震ダンパー |
断熱性能 | UA値 0.23W/(㎡・k) |
気密性能 | C値 0.5~0.8c㎡/㎡(推測値) |
断熱材 | 外壁:室内側:高性能グラスウール105mm(充填断熱) 室外側:押出法ポリスチレンフォーム75mm 屋根:押出法ポリスチレンフォーム90mmダブル(180mm)+気密施工合板24mm |
基礎 | ベタ基礎+基礎ダブル断熱 |
換気システム | 第一種全熱交換換気システム |
屋根 | 防災陶器瓦 |
外壁 | フュージェプレミアム |
窓 | 樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラス |
シロアリ対策 | 地中配管防蟻処理 |
その他 | ・高断熱玄関ドア ・太陽光発電パネル(4.98kW) ・逆流抑止マス ・水抜き栓 ・防災陶器瓦 ・安全合わせガラス |
笑顔の家の価格や坪単価
笑顔の家の価格はフルスペック仕様、35坪で2900万円~となっています。この時の坪単価は82.9万円~です。
タマホームの他の商品と比較をすると高い部類に入りますが、大手HMでは坪単価100万円とか、他社で同等のスペックを積むと坪単価82.9万円~に抑えられるか難しい所だと思います。
よって笑顔の家はコスパの良い家と言えるでしょう。
ちなみに、タマホームの他の商品のおおよその価格・坪単価は以下の通りです。
商品名 | 坪単価 | 本体価格 (35坪の場合) |
---|---|---|
大安心の家 | 50万円~60万円 | 1750万円~2100万円 |
大安心の家プレミアム | 60万円~70万円 | 2100万円~2450万円 |
木麗な家 | 50万円~60万円 | 1750万円~2100万円 |
木望の家 | 45万円~55万円 | 1575万円~1925万円 |
ガレリアート | 55万円~65万円 | 1925万円~2275万円 |
グリーンエコの家 | 50万円~60万円 | 1750万円~2100万円 |
和美彩 | 60万円~70万円 | 2100万円~2450万円 |
笑顔の家 | 82.9万円~ | 2900万円~ |
トータルコストは抑えられる
笑顔の家は性能が良いので、建築時にかかるコストは他商品よりも高くなります。ただし高性能、高耐候、高耐久である事でランニングコストを抑える事が出来ます。
では、具体的にどういったランニングコストを抑えられるのか見ていきたいと思います。
年間の一次エネルギー消費量が抑えられる
ZEH基準の住宅と比較して笑顔の家は断熱性能が高いので年間の一次エネルギー消費量を29%削減する事が出来ます。
冷暖房だけでなく換気や給湯、照明なども含めた住宅で使われる設備機器のエネルギーを熱量に換算した値のことです。一次エネルギーが少なくなるほど光熱費が少なくなっていきます。
ちなみに国交省会議資料(住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能表示制度におけるZEH水準を上回る等級について)には、以下のような事が書かれています。
住宅性能表示制度の断熱等性能等級におけるZEH水準を上回る等級(等級6、等級7)については、暖冷房にかかる一次エネルギー消費量の削減率(概ね30%削減、概ね40%削減)を目安として設定する。
国交省会議資料(PDF)
つまり、断熱等級7の笑顔の家は断熱等級4(平成28年基準)と比べると約40%も削減する事が出来ます。
具体的に削減できる金額に関してはタマホームのHPに載っていますので引用します。
タマホームの算出によれば年間の冷暖房費を2.7万円削減する事が出来るようです。ただしこちら注意が必要です。
運連状況・算出方法などはあまり問題無いのですが、平成4年の新省エネ基準(断熱等級3)と比較した時の金額となっています。
その為、もう少し断熱性能の高いH28年改正省エネ基準やZEH基準と比べると削減額は小さくなります。
今住まれている住居の断熱性能が平成4年の新省エネ基準とあまり変わらない位の断熱性能であれば、笑顔の家にする事で年間2.7万円位冷暖房費を削減出来るよ、という事ですね。
太陽光発電による創電+売電で更に削減
太陽光発電によって創った電力を自家消費する事+売電する事で電気代の節約をする事が出来ます。
タマホームの算出によれば年間の電気代を約85%削減できる事になっています。
ただしこちらも比較対象が平成4年の新省エネ基準の住宅となっています。
具体的な金額は今の家の断熱性能や冷暖房の使用状況、使っている冷暖房の器具、家の広さ、家族構成、契約している電力会社の単価などなど、様々な条件によって変わってくるので一概には言えませんが
断熱性能が高ければ冷暖房効率が良くなるので、年間の冷暖房費が安くなる事は間違いありません。
その為、UA値0.23の笑顔の家のエネルギーコストは一般的な住宅よりは安く抑えやすいと言えるでしょう。
高耐候性の外壁材によりメンテナンスコストが抑えられる
笑顔の家の標準仕様である外壁材「フュージェプレミアム」は使用されるシーリングも高耐久なので一般的な相場と比較してメンテナンス費用を抑える事が可能です。
以下は「フュージェプレミアム」を販売しているニチハのHPに記載されている一般戸建住宅とのメンテナンスコストの比較画像です。
一般的な外壁材は10年~15年毎にメンテナンスが必要と言われているのに対して、フュージェプレミアムは高耐候・高耐久なので塗り替えの負担を減らし、メンテナンスコストを抑える事が出来ます。
以上の事より、笑顔の家のイニシャルコストはタマホームの他の商品に比べると高くなりますが、エネルギーコストおよびメンテナンスコストは抑える事が出来るので、ながく住む事でお得になると言えます。
笑顔の家のイニシャルコストが高いという点はタマホームも認めている点ですがただ、他社で同性能位の家を建てるとすると笑顔の家より高くなるのでは無いかなと個人的には思っています。
笑顔の家の参考間取り
①.ただいま動線
玄関にはシューズクロークから手洗器を通りリビング等へ行ける作りになっており、外での汚れや花粉、ばい菌などの居住空間への侵入を防ぐ動線となっています。
②.家事楽動線
キッチンやランドリーなどをつなぐ家事効率が上がる回遊動線がとられています。
③.オープンキッチン
豊富なカラーバリエーションから選べる「ペニンシュラ型キッチン」&「二型ワイドカップボード」。 家事の負担を軽減する「タッチレス水栓」&「深型食洗機」を完備しています。
④.バルコニー併設のランドリールーム
バルコニー併設のランドリールームは日当たりも風通しもよく室内干しに最適です。天気の良い日にはそのままバルコニーに干すことも可能です。
⑤.風通しの良い「2面開口」
2面開口を設ける事で自然風を効率よく室内に取り入れ快適性が向上します。
間取り | 3LDK |
1階床面積 | 92.12㎡(27.9坪) |
2階床面積 | 70.38㎡(21.3坪) |
延床面積 | 162.50㎡(49.2坪) |
玄関方向 | 南 |
あくまでコンセプトモデルの間取りです。
笑顔の家は自由設計なので自分達のライフスタイルに合わせた間取りや空間で建てる事が可能です。
こちらの家族構成や希望、予算などに合わせて最適なプランの提案をしてくれます。
まとめ
タマホームの新商品「笑顔の家」の特徴や標準仕様での設備、性能、価格や坪単価などをご紹介してきましたが如何だったでしょうか。
「笑顔の家」の1番の特徴はやはり"断熱性能の高さ"です。
家にいる時の快適性がまったく変わってきますので、これから家づくりを行う方は断熱性能にはこだわった方が良いです。
そしてもう1つの特徴は性能×設備×価格のバランスの良さです。
これは他社と比較をして初めてわかる部分ですが、笑顔の家の性能・設備で35坪フルスペック仕様2900万円~はコストパフォーマンスの優れた商品だと思います。
とは言っても、検討段階の時点で候補を絞り過ぎるのは良くないので、笑顔の家が気になる方はその他の高断熱住宅とも比較してみるのが良いでしょう。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
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