ローコスト二世帯住宅の間取り【完全分離 1500~2000万円台】
施工・建築技術の発展や、資材・建材の質の向上、仕入れから引き渡しまでの最適化などによりローコスト住宅の"質"が年々高くなってきています。
また、経済的な理由や、夫婦共働き世帯の増加などにより二世帯住宅を建てる方も増えてきています。
そんな人気のローコスト住宅と二世帯住宅を組み合わせた「ローコスト二世帯住宅」が今注目を集めています。
そこで当記事では、ローコストでありつつ動線や収納の事も考えられた二世帯住宅の間取りをタイプ別にご紹介していくと共に、
二世帯住宅でよくあるトラブルやローコストで建てる時の注意点なども記載をしていきます。
満足度の高い二世帯住宅の間取りとうまくいくコツなども紹介していますので「ローコスト二世帯住宅」を検討されている方はご覧ください。
ローコストでも質が高くて生活がしやすい家が建つんだったらアリかな。
人気のローコスト住宅と増えてきている二世帯住宅。そんな2つを合わせたローコスト二世帯住宅の間取り等をご紹介していきますね。
二世帯住宅の3つのタイプと費用相場
二世帯住宅には大きく分けて「完全同居型」「一部共有型」「完全分離型」の3タイプがあります。
完全同居型
サザエさんのお家をイメージして貰うと分かりやすいと思います。
玄関やリビング・お風呂やキッチン、トイレなどを二世帯で共有する間取りになっています。
間取り・設備を共有するので3つのタイプの中で1番費用が抑えられます。
完全同居型の費用相場は2,000万円~3,500万円程度です。
一部共有型
文字通り、一部分を二世帯が共有する間取りの二世帯住宅です。
例えば、リビングやキッチンは共有だがお風呂やトイレは別々、玄関は共有で他は別々など
分離と共有を使い分けしているタイプで3つの中では2番目に費用がかかります。
一部共有型の費用相場は2,500万円~4,200万円程度です。
完全分離型
親世帯・子世帯で完全に間取りを分けるタイプの二世帯住宅です。
玄関やリビング、キッチンやトイレ、お風呂など全て世帯毎に分けて作ります。
2つの家がくっついて大きな1つの家になっているようなイメージです。
完全分離型は更に、家を縦で区切って左が親世帯、右が子世帯とする縦割り(左右分離型)と横で区切る横割り(上下分離型)の2種類あります。
2棟建てるようなイメージなので3つのタイプの中で1番費用がかかります。
完全分離型の費用相場は3,000万円~5,000万円程度です。
ローコスト住宅には明確な定義がありませんが、費用相場から見ても完全同居型と一部共有型の二世帯住宅は1,500万円~2,000万円であればローコストであると言えます。
完全分離型は2,000万円台であればローコストであると言えます。
その為、当記事では完全同居型と一部共有型は本体価格1,5000万円~2,000万円の二世帯住宅を
完全分離型は本体価格2,000万円台の二世帯住宅をご紹介していきたいと思います。
ローコスト二世帯住宅の間取り
二世帯住宅のタイプ別にそれぞれ(完全分離型は左右分離型と上下分離に別けて)ご紹介致します。
完全同居型(本体価格:1,500万円~2,000万円)の間取り
①.本体価格:1,500万円~1,999万円
参照元:suumo
夫婦と子ども2人、そしてお嫁さんのお母さんと暮らす完全同居型平屋の二世帯住宅です。
居室と隣接して母親専用のトイレとシャワー室を設置したり、車いすでの移動も考えて室内の床は全てフラットにしたりと高齢の母親に配慮をしたバリアフリー設計となっています。
キッチンに吊り戸棚は設置せず、裏側にパントリーを設置する事でスッキリした印象になります。
キッチン向かいにカウンターを設置し、お子さん達が宿題をする様子を見守れます。
本体価格 | 1,500万円~1,999万円 (43.4万円~57.9万円/坪) |
延床面積 | 114.27㎡(34.5坪) |
敷地面積 | – |
家族構成 | 夫婦+子ども2人+母 |
建築会社 | ヤマダホームズ |
工法 | 木質系プレハブ (木質パネル) |
建築地域 | 栃木県 |
②.本体価格:1,922万円
参照元:suumo
夫婦と子ども2人、施主の祖母と暮らす完全同居型平屋の二世帯住宅です。
広々とした敷地に車3台分の駐車スペースを完備。外観も内観も木目を基調とした木の風合いに包まれ、優しい印象を与えます。
玄関には広いスペースを取りベビーカーや外遊び用のおもちゃを置ける収納を確保。
キッチン・洗面脱衣室・浴室と一直線に繋がっており家事動線も考えられた間取りとなっています。
本体価格 | 1,922万円(42.1万円/坪) |
延床面積 | 151.12㎡(45.7坪) |
敷地面積 | – |
家族構成 | 夫婦+子ども2人+祖母 |
建築会社 | アーキホームライフ |
工法 | 木造軸組 |
建築地域 | 大阪府 |
一部共有型(本体価格:1,500万円~2,000万円)の間取り
①.本体価格:1,500万円~1,999万円
参照元:suumo
夫婦と子ども1人、旦那さんの両親との一部共有型の二世帯住宅です。
玄関のみが共有部分となっています。完全分離に近い一部共有型です。
1階は親世帯のスペース。寝室、トイレ、キッチンを効率よく移動ができるように動線が配慮された間取りです。
2階は子世帯のスペース。キッチンから洗面所・浴室が直線上に並んでいるので効率良く家事が行えます。
3階は子世帯夫婦の寝室と子供部屋。大型収納もあり収納力も十分確保されています。
本体価格 | 1,500万円~1,999万円 (47.5万円~63.3万円/坪) |
延床面積 | 104.54㎡(31.6坪) |
敷地面積 | 62.59㎡(18.9坪) |
家族構成 | 夫婦+子ども1人+両親 |
建築会社 | 富士住建 |
工法 | 木造軸組 |
建築地域 | 東京都 |
②.本体価格:1,600万円~1,699万円
参照元:suumo
夫婦と子ども2人、施主のお母さんと一部共有型の二世帯住宅です。
玄関と洗面脱衣室、浴室が共有スペースとなっています。
1階には電動シャッター付きのビルトインガレージを設置。シャッターを開けなくても出入りできる勝手口も付いています。
2階には二世帯のプライバシーをキープできるように3つある洋室のうち1部屋をダイニングキッチンに。
生活しやすい動線、充実の収納、ルーフバルコニーなどワンルームのように暮らせる間取りとなっています。
本体価格 | 1,600万円~1,699万円 (35.2万円~37.4万円/坪) |
延床面積 | 150.29㎡(45.4坪) |
敷地面積 | 161.77㎡(48.9坪) |
家族構成 | 夫婦+子ども2人+母 |
建築会社 | アイディホーム |
工法 | 木造軸組 |
建築地域 | 埼玉県 |
完全分離型(本体価格:2,000万円台)の間取り
①.本体価格:2,117万円(上下分離型)
参照元:suumo
夫婦とお父様の3人で暮らす完全分離(上下分離型)二世帯住宅です。
1階はお父様の居住スペースに。コンパクトながらも収納力もしっかりあり使い勝手の良い間取りになっています。
2階は子世帯の住居スペース。キッチン上部が吹き抜けになっており開放感抜群です。LDKに隣接する洋室は引き戸を採用し、開け放せば広い空間としても使えます。
限られたスペースを有効活用する為に大きなロフトを設置。収納としてや室内干しスペースとしても重宝する間取りとなっています。
本体価格 | 2,117万円(70.0万円/坪) |
延床面積 | 99.98㎡(30.2坪) |
敷地面積 | 169.47㎡(51.2坪) |
家族構成 | 夫婦+父 |
建築会社 | ワカバヤシ |
工法 | 木造軸組 (テクノストラクチャー工法) |
建築地域 | 神奈川県 |
②.本体価格:2,900万円(上下分離型)
参照元:suumo
夫婦と施主の両親が暮らす完全分離(上下分離型)の二世帯住宅です。
玄関からキッチン、浴室、生活設備など全て完全分離していますが2つの玄関の境に設けた扉を介して行き来できるようになっています。
扉は鍵付きなので、来てほしくない時には閉める事も可能となっています。
2階は子世帯のフロア。LDKエリアに寝室や水回りを集めコンパクトな生活動線で暮らせるように間取りを工夫しています。
空いている洋室は将来の家族構成の変化に対応できるように設置。
本体価格 | 2,900万円(56.9万円/坪) |
延床面積 | 168.75㎡(51.0坪) |
敷地面積 | 223.80㎡(67.6坪) |
家族構成 | 夫婦+両親 |
建築会社 | アエラホーム |
工法 | 木造軸組 (外張W断熱工法) |
建築地域 | 長野県 |
③.本体価格:2,500万円~2,999万円(上下分離型)
参照元:suumo
本体価格 | 2,500万円~2,999万円 (50.0万円~60.0万円/坪) |
延床面積 | 165.44㎡(50.0坪) |
敷地面積 | 148.77㎡(45.0坪) |
家族構成 | 夫婦+子ども3人+父+姉 |
建築会社 | 新日本ホームズ |
工法 | 2×4、2×6 |
建築地域 | 福岡県 |
④.本体価格:2,000万円~2,499万円(左右分離型)
参照元:suumo
夫婦と子ども2人、施主のご両親と犬2匹で暮らす完全分離(左右分離型)の二世帯住宅です。
メゾネットタイプの二世帯住宅でいわゆるニコイチ(2階建て2棟を繋げた長屋のような家)住宅です。
回遊動線やユニバーサルデザインで生活のしやすい間取となっています。
左右分離型の完全分離二世帯住宅なので騒音問題に悩まされる事もありません。
本体価格 | 2,000万円~2,499万円 (50.0万円~62.4万円/坪) |
延床面積 | 132.48㎡(40.0坪) |
敷地面積 | 131.73㎡(39.8坪) |
家族構成 | 夫婦+子ども2人+両親+犬2匹 |
建築会社 | アイ工務店 |
工法 | 木造軸組 |
建築地域 | 千葉県 |
⑤.本体価格:2,000万円~2,499万円(左右分離型)
参照元:suumo
2世帯家族5人で暮らす完全分離(左右分離型)の二世帯住宅です。
建物をL字型にして左側に親世帯、右側に子世帯の住居を配置し、L字に囲まれた部分に駐車場を設けています。
世帯別に玄関を設けていますが、シューズインクロークで行き来する事ができるようになっています。
両世帯とも1階にLDKと浴室・洗面脱衣室・トイレなど水回りを設置。
居室は2階にまとめてあります。
2階に設置したインナーバルコニーからも両世帯へ行き来ができるようになっている間取りです。
本体価格 | 2,000万円~2,499万円 (39.8万円~49.8万円/坪) |
延床面積 | 166.14㎡(50.2坪) |
敷地面積 | 200.00㎡(60.5坪) |
家族構成 | 5人 |
建築会社 | 住宅情報館 |
工法 | 木造軸組 |
建築地域 | 埼玉県 |
続いて、二世帯住宅の間取りでありがちなトラブルやローコストで建てる注意点などをご紹介していきます。
完全分離型の二世帯住宅の間取りでよくあるトラブル
完全分離型の二世帯住宅の間取りでよくあるトラブル事例を挙げたいとおもいます。
一部共有型の二世帯住宅でも同じようなトラブルが起こりがちです。
寝室の上に子ども部屋
左右分離型の二世帯住宅であれば問題ないです。上下分離型の二世帯住宅の時によくあるトラブルです。
上下分離型の場合、階段を使わずにすむ1階フロアを親世帯の居住スペースにする事が殆どです。
ご両親の寝室の上に子ども部屋を作ってしまい、騒がしくて寝付けない等のトラブルが起きやすいです。
親世帯と子世帯とでは生活リズムが違う事がよくあります。
日中働いていると入浴が深夜になったり、掃除機をかけたり洗濯機を回すのが夜中になる事もあります。
そうした生活リズムのズレから起こる生活音や排水音が原因でトラブルになる事例が多いです。
特にストレスに感じるのが寝る時の騒音なので、寝室の真上の間取りには気を使いましょう。
上下階の音問題を和らげるために、防音シートや遮音マットを設置する事も有効です。
水回りの設置場所
左右分離型の二世帯住宅であれば、キッチンや浴室・洗面所・トイレなどの水回りは1階にまとめて設置した方が工事費用を抑える事ができます。
上下分離型の場合は、水回り設備を設置する位置を上下階で揃えた方が工事がしやすくなるのでコストを抑えやすく、メンテナンス時も容易になります。
水回りはワンフロアに纏めるか、上下階で位置を揃えるかする事でローコストに抑えられます。
玄関や庭の使い方
完全分離型であれば玄関は別なので問題ありません。
玄関を共有する、一部共有型の場合、玄関ホールに置く小物やインテリアでセンスが合わずにトラブルになる事があります。
また庭先は完全分離型でも共有する事が多いです。
庭先の使い方でも、子世帯と親世帯のセンスの違いによりトラブルになる事があります。
左右分離型の動線
上下分離型であればワンフロア毎で世帯を分けて使用するので平屋のように生活のしやすい間取りを作りやすいです。
反対に左右分離型の場合は、狭小地に建てる2階建てのように動線の考えられた間取りでないと生活が不便になりがちです。
左右分離型で検討される時は特に家事動線・生活動線の優れた間取りかどうかを特に気にしておきましょう。
光熱費の支払い
お金が絡むと大きなトラブルに発展しやすいです。
光熱費の支払いのルールは初めに決めておいた方が良いです。
完全分離型の場合、世帯毎に光熱費をはかるメーターを分けて設置する事も可能です。
2つ設置するので費用は上がりますが、支払いトラブルを避ける事が出来ます。
間取りに意見が言いづらい
両世帯ともに同じ間取りでつくった方がローコストに抑えられます。
また外観のデザインは凹凸が無いシンプルな形状。クロスや床材もローコストな物はシンプルなデザインである事が多いです。
部屋数は少ない方がローコストに出来ます。
子世帯はローコストにする為にシンプルなデザインや間取りで納得しますが、親世帯が納得せずに意見が割れる事があります。
両世帯を行き来できる内ドアの設置について意見が割れやすいです。
意見が分かれた時に、両親であればまだ説得もしやすいと思いますが義両親の場合、反対意見を出しづらいですよね。
完全分離型の二世帯住宅でも間取りで意見が合わずトラブルになる事があります。
二世帯住宅をローコストで建てる時の注意点
一般的に相場よりもローコストで建てる事で起こり得る注意点をご紹介していきます。
デザイン・間取りを自由に決められない
ローコスト住宅は決められたプランの中から選択して家を建てていく規格住宅である事が多いです。
その為、個性的なデザインにしたい方や特殊な間取りを設けたいと思っている方は注意が必要です。
ちなみに規格住宅のプランは住宅メーカー毎に異なります。
用意されているプランの内容や種類も全く異なります。
今は二世帯住宅をローコストで建てるメーカーも増えてきていますので、選べるプランの数はかなりのものになっています。
その為、出来るだけ多くの会社のプランを見比べましょう。
そうする事で自分のセンスに合うデザインで建てられる会社や、最適な間取りで建てられる会社もきっと見つかります。
住宅性能・設備のグレードが低い可能性
一般的な住宅と比較をした時に、ローコスト住宅は性能や設備でグレードが劣る可能性が高いです。
ローコスト住宅の場合は全性能や全設備で最高等級、最新機種を求めるのではなく狙うポイントを定め、それ以外は妥協するといった事も大切です。
例えば、住宅性能の場合、安全性と快適性と家の寿命に関わるポイントは妥協したくありません。
安全性は耐震等級で、快適性は断熱等性能等級で、家の寿命は劣化対策等級ではかる事ができます。
耐震等級
耐震等級3 (耐震等級1の1.5倍の耐震性能) |
耐震等級2 (耐震等級1の1.25倍の耐震性能) |
耐震等級1 (建築基準法レベル) |
これから家づくりを行う方は耐震等級3を目指したい所です。
劣化対策等級
劣化対策等級3 (通常想定される自然条件および維持管理条件の下で3世代(75年~90年程度)まで長持ちする対策が講じられている住宅) |
劣化対策等級2 (通常想定される自然条件および維持管理条件の下で2世代(50年~60年程度)まで長持ちする対策が講じられている住宅) |
劣化対策等級1 (建築基準法レベル) |
これから家づくりを行う方は劣化対策等級3を目指したい所です。
断熱等性能等級
断熱等性能等級5 (ZEH基準相当) |
断熱等性能等級4 (H25基準相当) |
断熱等性能等級3 (H4基準相当) |
断熱等性能等級2 (S55基準相当) |
断熱等性能等級1 |
これから家づくりを行う方は断熱等性能等級5を目指したい所です。
なお、住宅設備に関してもローコストで建てるのならお金をかける箇所、かけない箇所とメリハリをつける事が大切です。
ちなみに設備にお金をかける時は、デザイン性や機能性にお金をかけるのではなく耐久性にお金をかけましょう。
ローコスト住宅の場合は耐久性の低い外壁・屋根材が使われている事もあります。
耐久性が低いと建てた後に修繕費やメンテナンス費が多くかかります。
初期費用は安くても生涯費用で見るとかえって高くなる可能性もあるのです。
外壁材や屋根材、水回りの設備、換気設備、バルコニー(屋上)や床材・クロス・シロアリ対策
他にも外壁やサッシ・窓ガラスなどに使用されるシーリング(コーキング)
それぞれの耐用年数やメンテナンスが必要になった時のおおよその金額を確認し、
耐久性の高い設備に変えた方が生涯費用で安くなるのでしたら初期費用が増えてもお金をかけた方が良いです。
保証・アフターサポートが不十分
大手HMでは50年、60年といった長期保証も珍しくありませんが、ローコストメーカーの場合そこまで長い保証はあまりありません。
法律で瑕疵保証が義務付けられている10年間だけの会社も多いです。
超長期の保証がないと不安に感じる方は注意が必要です。
ローコストで建てる時は、保証の内容。
例えば、瑕疵担保責任が義務付けられている範囲は「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」のみですが
法律で義務付けられていない部分の保証がどのようになっているのかも確認しておきましょう。
また、定期点検の内容や回数なども確認しておきましょう。
家づくりで後悔する人の共通点は"比較・検討が不十分"という点です。
比較・検討に十分な時間をかけなかった、かけられなかった事で後悔される方がとても多いです。
一般的に、家づくりを検討し始めてから引き渡しまで1年位の期間が必要だと言われています。
(検討開始~土地・住宅会社決定まで3~4ヵ月、契約~着工まで3~4ヵ月、着工~竣工・引き渡しまで4~6ヵ月)
しかし、希望をする土地がなかなか見つからなかったり、
デザインや間取り、仕様決めに時間がかかったり、他にも予期せぬトラブルなど様々な要因で期間は伸びる事があります。
その為、「時間が足りなかった・・・」と後悔する事がないように家づくりは早め、早めで時間的な余裕を持って取り組む事が大切です。
play_circle ハウスメーカー選びのはじめの一歩!まずはカタログを取り寄せ比較してみましょう。
二世帯住宅をローコストで建てるメリット
ローコスト二世帯住宅はローコスト住宅と二世帯住宅両方のメリットを享受できます。
費用を抑える事が出来る
ローコストの最大のメリットは何と言っても建築費用を大幅に抑える事が出来るという点です。
ただ安いというだけでなく、価格に対して質の良いコスパの優れた家が建てられます。
トータルの支払い額が少なくて済むので住宅ローンの借入額も少なく済みます。
家が完成した後、何十年も悩まされる住宅ローンの返済額が減らせる事も大きなメリットとなります。
工期が短く、品質が安定している
ローコストで建てられるように事前にプレカット工場で資材の一括加工などを行います。
使われる物は全て規格化されています。その為、品質が安定しています。
現場には既に加工済みの資材が運び込まれるので工期も短いです。
一般的な住宅の工期は約4~6ヵ月程度ですが、ローコスト住宅の場合は約2~3ヵ月程度です。
また、企画住宅なので打ち合わせの回数も少なくて済みます。仕事や育児に忙しい方にはこれもメリットです。
家事や育児を助け合える
夫婦共働きの家庭が増えていますが、二世帯住宅であれば親世帯に子育てのサポートを気軽にお願いする事ができます。
家族なので何より安心して頼めます。
親世帯にとっても、病気になった時や通院や介護が必要になった時に子世帯が近くでサポートしてくれる環境が整っているので安心です。
出費を減らせる
両世帯でお金を出し合って家を建てる事で購入費用を抑える事ができます。また、両世帯に収入があれば親子ローンを利用する事も可能です。
同じ屋根の下で生活する事で、別々に暮らすよりも光熱費を抑える事ができます。
食事を一緒にとることで食費を抑える事ができたり、様々な場面で生活費を抑える事ができます。
帰省のための出費も必要なくなります。
二世帯住宅は普段の出費額を減らせるので経済的に余裕が生まれやすいです。
税制上の優遇措置が適用される
「構造上の独立性」「利用上の独立性」を満たしている二世帯住宅は、二戸分の軽減措置を受けることができます。
簡単に言うと、世帯別に専用の玄関があったり、各世帯が壁やドアで遮断されていたり、別々にキッチンや浴室が設けられていると構造や機能上2つの住宅と認められます。
完全同居型の二世帯住宅だと難しいですが、完全分離型であればまず問題なく認められるでしょう。
二戸分と認められた場合、以下のような優遇措置が適用されます。
不動産取得税の軽減
不動産取得税は1世帯当たり1,200万円の控除がありますが、二戸分と認められた場合には2,400万円の控除を受ける事が出来ます。
不動産取得税額は不動産の価格(固定資産税評価額)の3%です。
例えば、不動産の価格4,000万円だった場合、不動産取得税の軽減が適用される事で幾ら得するのか見てみたいと思います。
・戸建ての場合
不動産取得税=(4,000万円-1,200万円)×3%=84万円
・完全分離型の二世帯住宅の場合
不動産取得税=(4,000万円-2,400万円)×3%=48万円
差額:84万円-48万円=36万円
不動産の価値4,000万円の建物の場合であれば、完全分離型の二世帯住宅は不動産取得税が36万円安くなります。
土地の固定資産税の軽減
住宅1戸につき200㎡以下の土地を小規模住宅用地と言います。
小規模住宅用地は土地にかかる固定資産税の課税標準額が6分の1に軽減されます。
完全分離型の二世帯住宅で二戸分と認められた場合には400㎡までが小規模住宅用地扱いになります。
小規模住宅用地以外は一般住宅用地といいます。
一般住宅用地は土地にかかる固定資産税の課税標準額が3分の1となります。
例えば、固定資産税評価額1,000万円の500㎡の土地にかかる
例えば、500㎡、固定資産税評価額1,000万円の土地の場合、固定資産税の軽減が適用される事で幾ら得をするのか見てみたいと思います。
・戸建ての場合
小規模住宅用地:200㎡(評価額:400万円分)
400(万円)÷6=666,666円
一般住宅用地:300㎡(評価額:600万円分)
600(万円)÷3=200万円
固定資産税額=(666,666+2,000,000)×1.4%(標準税率)=37,324円
・完全分離型の二世帯住宅の場合
小規模住宅用地:400㎡(評価額:800万円分)
800(万円)÷6=1,333,333円
一般住宅用地:100㎡(評価額:200万円分)
200(万円)÷3=666,666円
固定資産税額=(1,333,333+666,666)×1.4%(標準税率)=27,999円
差額:84万円-48万円=9,325円
固定資産税評価額1,000万円の500㎡の土地であれば、完全分離型の二世帯住宅は土地の固定資産税が9,325円安くなります。
建物の固定資産税の軽減
新築後3年間は床面積120㎡相当分の固定資産税が2分の1に軽減されます。
完全分離型の二世帯住宅で二戸分と認められた場合には床面積240㎡までが減税対象となります。
相続税が減税される
二世帯住宅の場合、相続時に小規模宅地等の特例を受ける事が出来ます。
小規模宅地等の特例とは亡くなった人が住んでいた土地を相続する時に330㎡まで最大80%オフできる特例です。
ただし、完全分離型の二世帯住宅などで区分所有登記されている場合は対象外となりますので注意が必要です。
満足度の高い二世帯住宅の間取りとうまくいくコツ
二世帯住宅で両世帯が快適に暮らせる間取りや、うまくいくちょっとしたコツをご紹介したいと思います。
使う人数に合わせた広さと収納力を確保する
例えばキッチンを共有にした場合、複数人でも使いやすい広さを確保する事が大切です。
洗面所も朝の忙しい時間に混むとストレスになるので、共有するスペースは使用する人数に合わせた広さにしましょう。
「誰かが入浴中なので洗面室・脱衣所が使えなくて不便」という事も起こり得ます。
そんな時は洗面室と脱衣所の間に扉を設ける事で誰かが入浴中でも気兼ねなく洗面室を使用できるので便利です。
完全同居型の場合、冷蔵庫や洗濯機も共有する事になるので人数に合わせた容量の家電を用意する必要があります。
収納力も十分に確保しておきましょう。
玄関を共有スペースとする場合、適した収納力がないと常に玄関が散らかりがちになりトラブルの原因にもなります。
玄関には大き目のウォークインシューズクロークなどを設けると靴以外にも傘や趣味の道具などもしまえて置けるので便利です。
ちなみに、各部屋にクローゼットを設けるよりも大きなウォークインクローゼットを1つ設ける方が費用を抑える事が出来ます。
生活音に気を配った間取りにする
二世帯住宅で多いのが音が発端となるトラブルです。
極力音を立てないように、常に気を使いながらの生活では疲れてしまいますので事前に「生活音問題」を考慮した間取りにしておきましょう。
対策として、水回りの上には水回りを、寝室の上には寝室を、同じ用途の居室を重ねる事で解決できる事もあります。
また、遮音性の高い床や壁を採用する事も有効です。
親世帯が高齢でなければ2階を親世帯に、1階を子世帯に配置するのもありです。
子どもが走り回ったり、騒いだりしない年齢になれば、今度は老後を考えて1階と2階の配置を入れ替えるのも良いと思います。
将来も見据えた間取りにする
悲しい話ですが、将来的には子世帯だけで住む時がきます。
その時に親世帯が使っていた部分をどのように使用するのか検討をしておく必要があります。
左右分離タイプの完全分離型でしたら親世帯の住居を賃貸として貸し出す事も出来ます。
部分共有型の場合、親世帯が使用していたスペースを広々とした空間にリフォームする事も多いです。
その為、始めからリフォームがしやすい間取で建てる事も計画的ではあります。
プライバシーの確保を行う
例え家族であってもプライバシーが確保できない家だとストレスが溜まってしまうものです。
完全分離型の二世帯住宅であればそこまで問題はありませんが、完全同居型の場合には注意しておきたいポイントです。
特別広くつくる必要はありませんが、小さい書斎や趣味のスペースなど一人になれるプライベートルームを設けておくと良いです。
リビングを共有する事で観たい番組が観れない等の不満もあるので、別の部屋にもテレビを設置しておきましょう。
事前にルールを決めておく
親世帯と子世帯で事前にルールを決めておく事で防げるトラブルも多いです。
よくあるトラブルでも触れた、光熱費の支払いに関してなどお金が絡む部分は必ず事前にルールを決めておきましょう。
他にも「二世帯住宅でもいきなり訪問するのではなく、屋内インターホンなどで事前に連絡する」「朝食はそれぞれの世帯で用意する。夕食はまとめてつくる」
「共有で使用する部屋の掃除は誰がする」「宅配物は玄関に置いておく」など
プライバシーに関するルール。お金に関するルール。共有部の使い方のルール。この辺りは事前に話し合っておくと良いです。
また、二世帯住宅では相続時に親世帯が使っていたスペースや土地を巡って同居していない親族と揉めるケースがあります。
こうしたケースも事前にルールを決めておく事で防ぐ事が出来ます。
二世帯住宅を得意としている住宅メーカーに依頼する
結局のところ家づくりは住宅メーカー選びがとても重要になってきます。
二世帯住宅は、二世帯住宅ならではの気を付けておきたいポイントが多いです。両世帯が快適に暮らせる為の工夫も必要です。
その為、二世帯住宅の実績が豊富でノウハウを蓄積している住宅メーカーに依頼をしましょう。
また、担当営業マンの実力も大切です。
引き出しが豊富な営業マンであれば、この場合はこうした方が良いという対処法を多くもっており、提案力で差が出ます。
親世帯と子世帯、両方の要望を聞き取って上手に調整をしながら家づくりを進めていく事になるので、コミュニケーション能力の高さも必要です。
play_circle 二世帯住宅を得意としている住宅メーカーまとめ
ローコスト二世帯住宅の間取り実例を3タイプ(完全同居・一部共有・完全分離)別での紹介や、よくあるトラブル
満足度の高い間取やちょっとしたコツを記載してきましたが如何だったでしょうか。
冒頭でも言いましたが、ローコスト住宅、二世帯住宅ともに最近注目度が上がってきています。
需要の増加に伴って、ローコスト住宅に力を入れるハウスメーカー、二世帯住宅に力を入れるハウスメーカー共に増えてきています。
その為、これからローコスト二世帯住宅を建てようかなと思っている方はとても良いタイミングです。
理想のローコスト二世帯住宅を建てられるように、まずは簡単な情報収集から初めてみては如何でしょうか。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
play_circle ハウスメーカー選びのはじめの一歩!まずはカタログを取り寄せ比較してみましょう。
優秀な営業マンを担当にしてもらう方法
通常、担当に付く営業マンはこちらから選ぶ事が出来ません。
それなのに、家づくりにおいて担当営業マンの能力による影響は非常に大きいです。
例えば、センスが悪ければデザインに影響が出ますし、経験が浅ければ設計力や提案力に差が出ます。
なので、運否天賦に任せるのではなく優秀な営業マンが担当に付きやすくなる、オンライン相談サービスを利用しましょう。
これは、住宅業界の勤続10年以上の「家づくりのプロフェッショナル」に直接色々な相談ができるサービスです。
それこそ、「出来るだけローコストで二世帯住宅を建てたいけど、どこのハウスメーカーがおすすめ?」とか
「二世帯住宅で絶対に避けるべき間取りはどういった間取り?」
等、知りたい事を自由に聞く事も出来ます。
担当になって欲しい営業マンに臨むタイプとか要望も言う事が出来て、それを条件の合う住宅会社があれば、その会社に伝えてくれます。
もし紹介してくれた住宅会社が合わなければ、断りの代行もしてくれます。
アドバイザーは中立の立場なので営業をかけられる事も一切無いですし、無料で使えるので、これから家づくりを行う方は利用した方が良いサービスです。
公式サイト:HOME4U家づくりのとびら
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません