切妻屋根の平屋はおしゃれ?それともダサい?外観を映えさせるポイント
元々シニア世代に人気の高かった平屋ですが、耐震性の高さや設計自由度の高さ、おしゃれな外観の増加、コンパクトな平屋のニーズの高まりなどにより近年、若い世帯にも平屋人気が広まってきています。
そこで当記事では平屋の屋根の形状で人気の「切妻屋根」について参考外観例をご紹介すると共に、メリットやデメリット、外観を映えさせるポイントなども合わせてご紹介していきたいと思います。
切妻屋根は、大棟(屋根の最上部にある水平な棟の事)から2方向に傾斜している屋根の事です。「三角屋根」とも呼ばれており、最もポピュラーな屋根です。
日本でも古くから見られる屋根ですが、海外の住宅でもよく見られます。
シンプルな形状なので和風にも洋風にも、モダンやシンプルテイストにも、どんなデザインにも合わせやすい屋根形状です。
切妻屋根の平屋の外観例
切妻屋根を採用している様々なデザインテイストの平屋の外観をご紹介致します。
和風・和モダンな切妻屋根の平屋の外観
和風・和モダンなデザインは日本人にとって馴染のあるデザインで落ち着いた雰囲気が感じられます。
田舎などでは和風デザインの住宅が多いので、周りとの親和性も考えて和風・和モダンな平屋を選択される方も多くいます。
アクセントとして木材を効果的に取り入れた外観が多く、木の温もりが感じられる流行に左右されない外観デザインです。
洋風・洋モダンな切妻屋根の平屋の外観
北欧テイストや南欧プロヴァンス風やアメリカンなど海外で見られる家の外観デザインをここでは"洋風"と一括りにしています
カラフルな色使いの外観が多く、切妻屋根との相性も良くポップで可愛らしい印象を与えます。
外壁はレンガ造りやタイル張り、ラップサイディングが多くアーチ形の玄関ポーチや窓、個性のある玄関ドアなど凝った作りが特徴的です。
シンプル・シンプルモダンな切妻屋根の平屋の外観
家の形状も屋根の形状もシンプルで、無駄を省き洗練されたデザインは可愛らしくもありスッキリとした印象を与えます。
余計な装飾のないデザインは流行に左右されにくく、どんな風景にも馴染みやすい外観です。
外観に装飾や凹凸が少ないため、建築費用やメンテナンスコストを抑えやすいといった特徴もあります。
切妻屋根はおしゃれ?それともダサい?
上記でご紹介をした外観の一例を見て貰っても分かる通り、切妻屋根はシンプルな構造・形状をしているのでどのようなテイストにも合わせやすい屋根です。
その為、自分の好みの外観にも合わせやすい屋根なのでおしゃれに仕上げやすいと思います。
切妻屋根のメリット・デメリット
切妻屋根のメリットとデメリットを幾つかご紹介していきます。
メリット
◦建築費用を抑えられる
◦雨漏りリスクが少なくメンテナンス費も抑えやすい
◦どんなデザインにも合わせやすい
◦通気性も良い広い小屋裏スペースを確保出来る
◦雪を落としやすく落雪する場所も予測しやすい
◦太陽光パネルを載せやすい
建築費用を抑えられる
切妻屋根は構造がシンプルなので施工がしやすく工期を短くする事が可能なので人件費を抑える事が出来ます。施工不良のリスクも少ないです。
雨漏りリスクが少なくメンテナンス費も抑えやすい
屋根の水漏れは屋根と屋根の接合部から起きやすいですが、切妻屋根の場合は接合部が大棟の一ヶ所しかないので雨漏りのリスクが少ないです。
シンプルな構造である為、トラブルが起こりにくくメンテナンス費用を抑えやすいです。
屋根材の種類が多くどんなデザインにも合わせやすい
シンプルな構造な為、使用できる屋根材の種類が多いです。
スレート材や瓦、金属系など殆ど使用可能なのでどんなデザインにも合わせやすいです。
通気性も良い広い小屋裏スペースを確保出来る
切妻屋根は小屋裏スペースを広く確保しやすい屋根の形状をしています。スペースが広い為、換気口も設けやすく通気性の良い小屋裏を確保出来ます。
雪を落としやすく落雪する場所も予測しやすい
勾配があるので屋根に雪が積もりづらく、2面の屋根なので落雪する場所も予測しやすいです。
太陽光パネルを載せやすい
屋根の一面の面積が広いので太陽光パネルを載せるのに適した屋根の形状をしています。
太陽光パネルを搭載する場合、屋根の方角は真南が最も理想的です。次いで東南、南西。日の光が当たりずらい北方面に設置すると発電量が少なくなってしまいます。
デメリット
◦破風と妻側の外壁が傷みやすい
◦個性は出しづらい
破風と妻側の外壁が傷みやすい
雨樋が付いている側は屋根が外壁に覆いかぶさるような構造になっているので直射日光や風雨を防いでくれますが、妻側の外壁は直射日光や風雨が直接あたる事になります。
その為、妻側の外壁が傷みやすく破風板も傷みやすくなりメンテナンス頻度が上がってしまいます。
シンプルデザインで軒の無い住宅も見られますが、軒の出が短いと劣化を早めてしまいます。
個性は出しづらい
切妻屋根はシンプルで最もポピュラーな屋根の形状なので他のどこかの家と被りやすいというデメリットがあります。
どんなデザインにも合わせやすい反面、個性を出すのは苦手としています。
おしゃれな切妻屋根の平屋にするポイント
切妻屋根が与える外観の印象に特に関係してくるポイントをご紹介していきます。
妻と桁のどちらを正面とするか
玄関のある正面に妻側(三角屋根が見える方)を持ってくるか、それとも桁側(雨樋が付いている方)を持ってくるかで印象が変わってきます。
妻を正面に持ってくると、三角形の屋根のシルエットが見えて可愛らしい印象を与えます。
桁を正面に持ってくると、建物に奥行きが出来てどっしり威風堂々とした印象を与えます。
屋根の勾配の角度
屋根の勾配の角度によっても外観の印象は変わってきます。
ゆるやかな勾配は落ち着いた印象を与え、モダンよりのデザインとなります。和風やシンプルなデザインの平屋などにゆるやかな勾配は似合います。
勾配をきつめにすると屋根が強調されシャープさが増します。
勾配がきつめの屋根は北欧風や南欧風・プロバンス風など洋風のデザインとの相性が良いです。
軒の出方
屋根の軒をどの程度出すかによっても印象は変わります。
軒の出が長い平屋はどっしりとした安定感のある落ち着いた印象を与えます。また、深い軒が作り出す陰影により建物に立体感が生まれおしゃれな雰囲気が出ます。
反対に軒の出が短くなるほどにスタイリッシュとなりシンプル・モダンな印象を与えます。軒を作らない分建築費用を抑える事も出来ます。
シンプルモダンな平屋では軒の無いデザインも好まれますが、軒には建物を日光と雨から守る役割があり家の寿命にも関わってくる事なので軒を作っておいた方が個人的には良いと思います。
玄関・窓の配置や種類
玄関・窓の配置や種類でも外観の与える印象は変わってきます。
玄関を中央に配置し、左右対称となるように窓を配置する設計はバランスが整っており纏まりがよく落ち着いた印象を与えます。
シンプルモダンなデザインでは正面に窓をあまり設けない事が多いです。
洋風・洋モダンな平屋では窓には引き違い窓ではなく上げ下げ窓や滑り出し窓を採用する事が多く、窓枠のカラーも敢えて目立つカラーを選んだりします。
玄関ドアと窓の高さを揃える、窓のサイズ・種類を揃える事で統一感がでておしゃれな外観になりやすいです。
アクセントを加える
切妻屋根の平屋はシンプル過ぎる外観になりやすいので、ワンポイントアクセントを加える事でグッとおしゃれになります。
例えば木目調の格子を取り入れたり、玄関ポーチを設置したり、差し色となるアクセントカラーを取り入れたり、雨樋を屋根の色と合わせ外壁と異なる色にするなどすると外観のアクセントになります。
平屋の実績が多いハウスメーカーから提案を貰う
実績が多ければ多い程、多くの施主さんの多様な要望に応えてきたと言う事なので提案力に差が出ます。
切妻屋根の平屋の実例も多く持っている事なので、過去の実例からおしゃれと思うポイントをそのまま引用する事も出来ます。
契約する・しないはじっくり検討した後に決めれば良いので、平屋を得意とするハウスメーカーからおしゃれにするポイントを聞くのはとても有効です。
おしゃれな平屋を得意とするハウスメーカー
平屋の実績も豊富で外観デザインの評判も良いハウスメーカーを7社ほどご紹介致します。
住友林業の平屋「GRAND LIFE(グランドライフ)」
グランドライフは平屋の需要増に応える為に2023年10月にリニューアルされた商品です。庭やウッドデッキを用いて内と外を繋ぐ開放感のある設計や効率の良い動線が更に改良されています。
住友林業オリジナルのBF(ビッグフレーム)構法により木造でも鉄骨造ばりの天井高や大空間、大開口を実現し開放感に溢れる平屋を実現しています。
屈強な構造躯体により軒を2.7mも出す事が可能で、軒を伸ばして利用するテラスリビングやカーポートスペースなど設計自由度が高く理想の平屋を叶えてくれます。
ご紹介した平屋のカタログはこちら
※地域やタイミングにより候補に出ないHMもあります。
積水ハウスの平屋
積水ハウスでは鉄骨造、木造どちらも取り扱っているのでゆとりのある大空間で開放感ある鉄骨造の平屋、自然素材にこだわり上質な質感や木の温もりに包まれる木造の平屋、好みの構造を選んで建てる事が出来ます。
鉄骨、木造ともに高い耐震性と耐久性を備えたオリジナル構法により設計自由度の高さと優れた安全性を実現しています。
設計面では、設計・全体監修を行うデザイナー、内装の提案を行うインテリアコーディネーター、外構の提案を行うエクステリアデザイナー、現場監督のコンストラクターなど各分野の専門家がチームを組んでサポートしてくれるので満足度の高い平屋づくりが可能です。
ダイワハウスの平屋
ダイワハウスは鉄骨造のxevoΣ(ジーヴォシグマ)が有名ですが、木造住宅ブランドGranWood(グランウッド)も展開していますのでどちらの構造でも平屋を建てる事が出来ます。
ジーヴォシグマの平屋は屋根の形状も自由自在、テラスなどのバリエーションも豊富で完全自由設計で好みに合わせたプランで理想の平屋を実現します。
グランウッドも複数の屋根形状への対応が可能ですが、切妻屋根にする事で天井高が最大約3.1mとなり大開放空間が作れます。勾配をさらに付けると小屋裏空間の天井高を最大約1.4m確保する事も可能です。
スウェーデンハウスの平屋「レットナード」
北欧住宅のデザインが好きな方に特に人気のハウスメーカーです。標準で木製サッシ+3層ガラスなど搭載されており、北欧の厳しい冬でも快適に過ごせる高い断熱性能と気密性能を有しています。
自由設計で建てる平屋も人気ですが、同社の性能はそのままに価格を抑えて建てる事ができる、屋根付きアウトドアリビングのある平屋の規格住宅「レットナード」が注目を集めています。
予め決められたプランの中から選んで建てる規格住宅ですが、用意されている外観デザインもおしゃれで、2.7mのゆとりある天井高や標準仕様の「ルフトデッキ」が魅力の平屋住宅です。
ご紹介した平屋のカタログはこちら
※地域やタイミングにより候補に出ないHMもあります。
一条工務店の平屋
業界トップクラスの性能の高さに加えて、熱交換換気システム「ロスガード90」や全館床暖房、大容量太陽光発電など標準仕様で設備が充実している点も特徴の一つです。
上質で優雅なデザインを得意とする「グランスマート/グランセゾン」以外にも、ヨーロピアンスタイルや南欧風スタイル、和風スタイルを得意とする商品も取り扱っており、多様なスタイルに対応が可能です。
性能×設備の質×多様なデザインへの対応力×価格のバランスが非常に優れているので比較・検討する際の基準として候補に加えておきたいハウスメーカーです。
タマホームの平屋「GALLERIART(ガレリアート)」
高品質・適正価格にこだわり家づくりを行うハウスメーカーです。看板商品「大安心の家」で建てる平屋も人気ですが、シャッター付きガレージが標準装備の平屋「ガレリアート」も外観がおしゃれで注目です。
屋根材は陶器瓦(波型/フラット型)、コロニアルグラッサ、ガルバリウム銅板、外壁は木目調や石造り風、レンガ風、、塗り壁風なども選べるので高級感ある外観にも仕上げられます。
ガレージのシャッターには木製のソリッドタイプやスチール製のポルティエ、パイプシャッターのブロードグリルシャッターなど複数のカラー、デザインから選べるので外観のコーディネイトに一役買います。
アキュラホームの平屋「超空間の平屋」
「超空間の平屋」は、1mm単位での設計も可能な完全自由設計で勾配天井や小屋裏収納など要望に合わせた空間を実現し、オリジナル耐力壁(8トン壁)など強固な躯体により天井高2.8mや柱や壁の無い大空間も作る事が出来ます。
断熱性能も標準仕様でZEH基準を満たしており、高性能でありながら57㎡超(17.2坪) 1LDK 税込1,419万円~、86㎡超(26.0坪) 3LDK 税込1,749万円~とコスパの良い平屋が建てられます。
カンナ社長でお馴染みの元大工の社長の想いが根付いているので「職人品質」にもこだわっており施工力の高さも持ち合わせています。
まとめ
切妻屋根の平屋の参考外観例やメリット&デメリット(注意点)、外観を映えさせるのに重要となるポイントなどをご紹介してきました。
切妻屋根はシンプルな形状で使える屋根材も豊富なので自分好みのおしゃれな外観に仕上げやすい屋根形状です。
最近の平屋の需要増に合わせて、各ハウスメーカー平屋商品に力をいれるようになっておりおしゃれに見せる間取りや外観のポイントなども色々と提案をくれます。
好みに合う外観を得意としているハウスメーカーがどこなのか?そして性能面や設備の質、価格面なども含めて条件に合う会社を見つける為に、まずは複数社を候補にあげて比較・検討してみましょう。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
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