タマホームの規格住宅「シフクノいえ」の間取りや総額、標準仕様を確認
効率化を徹底的に求めた規格住宅はコスパ良く家が建てられるので若い世帯、子育て世帯からシニア世帯まで幅広い層に人気の住宅スタイルです。
タマホームでも規格住宅を取り扱ってはいますが、なぜが公式HPの商品ラインナップには掲載されていません。
その為、割と知らない方も多いのがタマホームの規格住宅「シフクノいえ」です。
元々、品質の良い家を安く提供するタマホームですが、規格住宅であればもっと安い価格で建てる事も出来ます。
出来るだけ予算を抑えつつ良い家を建てたい!と希望される方にはおすすめの住宅商品なので、「シフクノいえ」の参考間取りプランや本体価格、総額、標準仕様などを確認していきましょう。
タマホームのシフクノいえはどんな住宅商品?
タマホームではベストセラー商品の「大安心の家」を筆頭に、「大安心の家プレミアム」、「木麗な家」「木望の家」「ガレリアート」「グリーンエコな家」「和美彩」、寒冷地向きの商品「大地の家」など様々な住宅商品を取り扱っています。
これらの商品は全て自由設計で建てる事が出来ます。
一方「シフクノいえ」は規格住宅です。
シフクノいえとタマホームで取り扱っている他の住宅商品との1番の違いは規格住宅か自由設計かです。
規格住宅とは
規格住宅とは間取りプランや外観・インテリアなどのパターンが予め何種類か用意されていて、その中から好みのプランを選んでつくるスタイルの住宅の事です。
自由設計であればイチから間取りを決めていきますが、既に出来上がったプランの中から選ぶので設計自由度の面では劣ります。
ただ、設計図をつくる手間もなく打ち合わせ回数を減らせたり、工期自体も短縮できるので自由設計に比べると安く建てる事が出来ます。
構造・工法は基本的にその会社で建てている自由設計の家と変わらず、値段を安くする事が出来るというコスパの良さが規格住宅の最大の魅力です。
シフクノいえは期間&棟数限定商品
シフクノいえはいつでも建てられる訳ではありません。
過去の実績を見る限り、棟数を限定して3ヶ月の期間を設けて販売を行っています。
◦過去の販売開始時期
販売期間:2019年01月~03月 | 販売期間:2019年04月~06月 | 販売期間:2019年07月~09月 | 販売期間:2020年07月~09月 | 販売期間:2021年01月~03月 | 販売期間:2021年07月~09月 | 販売期間:2023年01月~03月 |
現在、ネットで「シフクノいえ」と検索をして出てくるのは「シフクノいえ25」です。
それ以降のナンバーをネット上では確認出来なかったのですが、知り合いのタマホーム営業に聞いたら「シフクノいえ26」も販売していました、との事です。
ひょっとすると25以降、ネットに載せずに販売を行っているケースも考えられるので、「シフクノいえ」を狙っている方はタマホームの方に直接尋ねてみるのが良いと思います。
※2024年9月追記
「シフクノいえ32」のチラシです。
販売時期は2024年8月2日~10月31日です。200棟限定となっています。
ちなみに「シフクノいえ31」も見つけたのですが、それもチラシのみでした。
最近はネット掲載ではなくチラシでピンポイントにお届けしている感じかもしれないですね。
上記リンク先から建築予定を選び、タマホームにチェックを入れて備考欄でシフクノいえの事を聞いてみるのもありです。
※建築地・タイミングによりタマホームが候補に出ない事もあります。
シフクノいえの標準仕様・参考間取りプラン
標準仕様での住宅性能や住宅設備、用意されている間取りプランなどを確認していきます。
住宅性能
◦最高ランク「耐震等級3」
「シフクノいえ」の標準仕様での構造・工法は「大安心の家」など、自由設計の商品と同じ構造・工法で建てられます。
構造は木造軸組在来工法をベースとして、2×4(ツーバイフォー)工法のいいとこどりをした工法、通称「ハイブリッド構造」とも呼ばれる構造を採用しています。
一般的な木造軸組在来工法では柱や梁に筋交いを入れますが、2×4(ツーバイフォー)工法では筋交いの変わりに耐力面材を使用します。
「シフクノいえ」は木造軸組在来工法に耐力面材を取り入れた工法になっており、耐力面材を使用する事で外力を"面"で受け止め地震の際に建物にかかる負担を分散させる事が出来ます。
基礎はベタ基礎、床は剛床工法で一般的な根太工法に比べると水平方向に対する力は2倍となっており、地震の際の横揺れにも効果を発揮します。
◦通気工法で耐久性を向上
構造躯体と外壁材の間に外気が流れる通気層を確保しています。この通気層により結露や湿気を少なくする事が出来、構造体や断熱材を腐食やカビから守ります。
また屋根裏、床下も通気層を確保していますので建物全体を換気し結露・湿気を防ぎ建物の耐久性を向上させています。
◦断熱性能に関する記載なし
断熱材はシフクノいえで建てられた施主さんのブログ画像を参考にすると、グラスウール断熱材の「アクリア」が使われています。
アクリアのアクリアマットの高性能グラスウール10Kです。厚さ100mm、熱伝導率は0.043です。
使われている断熱材や構造、また2025年4月から断熱等級4以上が義務付けられる事、更にZEH基準となる断熱等級5を満たしていればアピールポイントとなるので記載するはず、という事も考えるとシフクノいえの断熱等級は4以上5未満と考えられます。
UA値は0.87以下0.6以上位だと推測されます。(本州の多くの地域が該当する5・6地域の場合)
◦最長30年保証
「シフクノいえ」の保証内容は構造躯体、防水、白蟻の初期保証10年となっています。10年毎に有償メンテナンスを受ける事で最長で30年目まで保証の延長が可能です。
万が一の地盤沈下による建物の損害が発生した場合に備えた地盤保証も10年付いています。
住宅設備
「シフクノいえ」の水周り(システムキッチン・ユニットバス・洗面化粧台・トイレ)はリクシル製品で統一されています。
IHクッキングヒーターやエコキュートは支店により異なるメーカーが指定されます。建具、フロア材等に関しても同様です。
大安心の家のように複数のメーカーから自由に選ぶという事は出来ず、指定されているメーカーの設備を採用する事になります。
◦屋根材や窓、換気システムなど
「シフクノいえ」の屋根材はガルバリウム鋼板が採用されています。屋根の形状は陸屋根(フラットタイプ)となります。
窓はペアガラス+アルミサッシ。換気システムは第三種換気が標準仕様となっています。
その他、玄関ドアは片開きドア、天井高は2350mmなどとなっています。
外観および参考間取り
◦外観デザイン例
予め用意されている外壁材のデザインやカラー、玄関ドアの中から選択を行いますが、外壁は2色選択可能で組み合わせも自由、玄関ドアやサッシ色との組み合わせも自由なのでパターンは多種に及びます。
◦間取りは豊富に138プラン用意
一人暮らしや夫婦二人暮らしに向いているコンパクトサイズの間取りから、家族四人暮らしにも向いている延床面積30坪~4LDKの間取りまで豊富なプランが用意されています。
2階建てだけでなく平屋プランも用意されています。
2階建てプランと平屋プラン合わせて138プランも用意されており、どの間取りプランも動線がよく考えられて、収納スペースも適切に配置された生活のしやすい間取りです。
また、多くの間取りプランで間仕切り壁の有無を設定出来るので部屋数の増減が簡単に調節可能です。
シフクノいえの販売価格と総額
シフクノいえは販売価格は900万円(税込)~となっていますが、地域により価格は異なります。
地域区分 | 販売価格 (税込) |
---|---|
5・6・7地域 | 900万円~ |
4地域 | 1,000万円~ |
3地域 | 1,300万円~ |
1・2地域 | 1,500万円~ |
寒冷地以外が対象となる5・6・7地域の価格が最安値となっており、寒い地域になるほど価格は高くなります。これは主に断熱仕様が変わる事が原因です。
ちなみに注文住宅でかかる費用の総額は「本体価格(本体工事費用)」+「付帯工事費用(別途工事費用)」+「諸費用」の3種類に分けられます。
・本体価格(本体工事費用)・・・家そのものを作る為の工事費用
・付帯工事費用(別途工事費用)・・・建物本体以外の全ての工事にかかる費用
・諸費用・・・住宅ローン借入費用、登記費用、各種保険料、引越し費用、家具・家電費用etc
総額に対する内訳は「本体価格」が約70~80%、「付帯工事費用」が約15~20%、「諸費用」が約5~10%位が一般的です。
「シフクノいえ」では販売価格に本体価格と一部の付帯工事費用が含まれています。それをコミコミ価格と呼んだりするのですが、「シフクノいえ」では以下の費用が販売価格に含まれています。
・本体価格 ・屋外給排水工事費用 ・仮設費用 ・下水道接続工事費用 ・屋外電気配線工事費用 ・地盤調査費用 ・工事監理費用 ・雨水排水工事費用 ・住宅瑕疵担保責任保険加入料 ・諸検査費用 ・基本図面作成料 ・オプション工事費用 ・屋外立水栓工事費用 ・設計料
その為、販売価格で総額の80%位は占めると思われます。
それを踏まえた上で算出した「シフクノいえ」の総額は以下の通りです。
地域区分 | 販売価格 (税込) | 総額 (税込) |
---|---|---|
5・6・7地域 | 900万円~ | 1,125万円~ |
4地域 | 1,000万円~ | 1,250万円~ |
3地域 | 1,300万円~ | 1,625万円~ |
1・2地域 | 1,500万円~ | 1,875万円~ |
恐らくですが、各地域共に最安値に+200万円~300万円位した金額が「シフクノいえ」の平均的な価格帯になるのではないかと思われます。
「シフクノいえ プレミア」という規格住宅もある
「シフクノいえ」とは別に「シフクノいえ プレミア」という規格住宅もタマホームでは取り扱っています。
2つの住宅商品の主な違いは「シフクノいえ」は棟数・期間限定の商品であるのに対して「シフクノいえ プレミア」は常時販売している住宅商品です。
標準仕様での性能、設備などは確認した限り差はみられませんが、販売価格は異なります。
「シフクノいえ プレミア」の販売価格と総額
「シフクノいえ プレミア」の平屋建ては販売価格1,087万円(税込)~、2階建ては1,149万円(税込)~となっています。
販売価格に一部の付帯工事費用を含むコミコミ価格である点は「シフクノいえ」と同じです。
総額は、平屋建ての場合1358万円(税込)~、2階建ては1436万円(税込)~位となります。
あくまでこの価格は1番安いプランの場合なので、250万円~350万円位プラスした価格が平均的な価格に近くなります。
それでも総額1000万円台で建てられるのでかなりコスパの良い住宅商品です。
間取りプラン
「シフクノいえ プレミア」は平屋建て20プラン、2階建て60プランが用意されています。
◦平屋建ての間取りプラン例
16坪1LDKのシンプルな間取りです。
キッチン・洗面室・浴室をまとめて配置する事で家事効率が上がり、パントリーとしても使用可能なリビング収納も備えています。
間取り | 1LDK |
延床面積 | 16.03坪(53.00㎡) |
建築面積 | 16.94坪(56.00㎡) |
◦2階建ての間取りプラン例
2階建ての間取りプランは「1階部分20プラン」×「2階部分30プラン」の全60プラン用意されており、1階と2階で気に入った間取りプランを組み合わせる事が可能です。
間取り | 1LDK~2LDK |
1階床面積 | 10.02坪(33.12㎡) |
2階床面積 | 8.76坪(28.98㎡) |
延床面積 | 18.78坪(62.10㎡) |
建築面積 | 10.95坪(36.22㎡) |
「シフクノいえ」のメリット&デメリット(注意点)
「シフクノいえ」のメリット&デメリット(注意点)を幾つかご紹介しておきます。ちなみに「シフクノいえ プレミア」も仕様や価格帯などがほぼ同じなので「シフクノいえ」とメリット&デメリット(注意点)も同じになります。
メリット
◦とにかく安い
「シフクノいえ」の1番のメリットは何と言っても価格の安さです。有名ハウスメーカーであるタマホームで、家賃と同じ位のローン返済額でマイホームを建てる事が出来ます。
「とにかく安く自分の家を持ちたい」とお考えの方に向いている商品です。
◦間取りでの失敗は少ない
「シフクノいえ」は規格住宅なので間取りは予め決められたプランの中から選びます。用意されている間取りは、タマホームの自由設計の商品で評判の良かった間取りなどに厳選されているので、どれを選んでも失敗する事は少ないです。
デメリット(注意点)
◦自由度が低い
外観デザインや間取りは決められたプランの中から選びます。住宅設備も複数のメーカーから選ぶ訳ではなく決められた商品が自動的に採用されます。
外観デザインや間取り、住宅設備等に特に要望がない方には向いていますが、そうでない場合は選択肢が限られるので注意が必要です。
◦初期保証が10年、延長の条件有
工事請負人は完成した住宅を引き渡してから10年間は瑕疵担保責任を負う義務が品確法で定められています。つまり初期保証10年というのはどこの住宅会社であっても最低限付く保証なのです。
「シフクノいえ」の保証は最長で30年となっていますが10年毎に有償メンテナンスを受ける事が延長の条件になっています。
つまり10年目、20年目にまとまったメンテナンス費用が必要になります。また30年目以降は保証が切れるので自分で点検等を行ってくれる業者を探し依頼する必要があります。
◦長期優良住宅の基準を満たしていない
タマホームの保証制度は長期優良住宅の認定を受けた住宅は最長60年保証となっていますが、認定を受けていない住宅は最長30年保証となります。
「シフクノいえ」の場合は認定を受ける・受けないの以前に標準仕様で長期優良住宅の基準を満たしていません。(自由設計の他の商品は標準仕様で満たしている)
その為、長期優良住宅の認定を目指している方は注意が必要です。
◦必要最低限の標準仕様、オプションを付けると意義を見失う
必要最低限の設計、設備にしているからこそ「シフクノいえ」は低価格を実現出来ています。
耐震性能は標準で等級3ですが、断熱性能や住宅設備のグレードなどは決して高くはありません。
標準仕様で物足りないなと思ったらオプションで改善する事は可能ですが、そうすると値段は高くなりますので「シフクノいえ」の最大のメリットである"とにかく安い"というのは失われます。
まとめ
タマホームの規格住宅「シフクノいえ」の間取りや総額、標準仕様を確認してきましたが如何だったでしょうか。
最後に「シフクノいえ」と「シフクノいえ プレミア」の販売価格および総額をまとめておきます。
◦「シフクノいえ」(5・6・7地域)
販売価格:900万円~
総額:1125万円~
◦「シフクノいえ プレミア」
・平屋建て
販売価格:1087万円~
総額:1358万円~
・2階建て
販売価格:1149万円~
総額:1436万円~
注文住宅でかかる平均的な費用に比べてかなり安いです。安さを優先している商品なので自由度や性能、設備のグレードなどは妥協する必要があります。
妥協しなければいけない点が幾つか出てきますので、建てた後に後悔する事がないように「シフクノいえ」も含め、まずは候補を複数あげて比較を行うようにしましょう。
素敵なマイホームづくりを応援しています。
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